LIFE I$ 農 JOKE 〜日本の農業をカッコよく!〜 -2ページ目

LIFE I$ 農 JOKE 〜日本の農業をカッコよく!〜

農業を始めたい、そんなあなたに一度は読んで欲しい新規参入への挑戦、失敗と成功を何一つ隠すことなく書き記した人生の記録。

これは「日本の農業をカッコよく!」をテーマに情熱伝道師として全国を飛び回る農業者のストーリー。

大日本農会が発行する「農業」に数年ぶりに寄稿させていただきました。

首藤さんも同じ号に移住の話を書かれていました。面白かった。

ーーー契約を盾に条件不利地の管理を押し付ける地権者の存在がますます明るみになっていくー

ここに共感しました。もしかしたら強者にはわかりにくい感覚かもしれません。新規就農者にはあるあるです。

新規参入で農業を始めた当初、農地を借りることができなかった僕はどんな難しい畑でも、どんな小さな畑でも借りなければ生きていくこともできない環境にあったため手当たり次第お借りしました。

今となっては小さな畑や条件の悪い畑、足元見られて周りより明らかに高額な地代を請求されている農地など綺麗に清算したい気持ちも正直あります。

しかし、一時期を支えてくれた農地を返すのも不義理な気がして完全な負債でも預かっている農地も多数あります。

鈴盛農園が返したらおそらくもう誰もやってはくれないような畑もたくさんあります。耕作放棄地化一直線です。

以前、距離も離れてるし条件も良くない、どうしても難しい畑がありお返ししたいと申し出たところ、一度借りたんだから死ぬまで責任持って管理しなさいよ!と激怒された事を思い出しました。

 

先週日曜は久しぶりのダンゴヤハチ、地元の春祭り2ヶ所で出店させていただきました!

次回は5/6日シーホース戦@ウイングアリーナ刈谷!盛り上げます!

人参の出荷も6カ月目に入りました。残り4ヶ月走り切れるか。自分との闘いだなー。

後悔したくないので誰に何を言われようとも30代のうちは無理をして、40代からしっかり自分をいたわっていきます。

起業以来「どんなことも断らない」を貫いてやってきたので数々の素晴らしい機会や出逢いに恵まれてきましたが、身体と心が悲鳴をあげる年齢になってくるので今後はこれも一度考え直します。

今はただひたすらやるのみ。

 

 

トラクターを一台増車しました。

小型、ハイクリアランス、ワイド車軸、大径タイヤの乗用管理機のようなタイプなので収穫作業専用機として使用。

人参、菊芋、じゃがいも、さつまいも、里芋など鈴盛農園が育てているほぼ全ての野菜に共通する作業が「掘り取り機を通す」こと、しかもほぼ一年中収穫作業があるので使用頻度も高く、費用対効果は非常に高くなるはず。

次は稲作用の50〜60馬力クラストラクターを検討中です。

一歩一歩。

 

 

いよいよ田植え本番。水田の水トラブルに関する投稿も散見されるようになってきました。

ゴールデンウィークに入り帰省した家族と共に年に一度の田植えというイベントを楽しむ兼業農家さんたち。このタイミングでやらないと可愛い孫に体験させてあげられないのでみんな我先にと水を取り合っているのかもしれません。

地域の中での声の大きい人、たとえば少し遡ると反社の家系であったり、町内会の総会で毎年声を荒げる名物うるさ方などはその声の大きさを武器に水を独占しようとするかもしれません。

我田引水は遥か昔から。揉め事はあって当たり前。ダメなものはダメと言うのは大切なこと。

ただ、その皺寄せが文句言いやすい「よそ者」のところに集まるのが困る。

碧南での人間関係の失敗を糧にするため、半田ではこれまでよりさらに謙虚に、嘘のように大人しく農業をやっていますがいよいよ自分らしくやってしまおうかと考えるようになりました。

ジョーカーは生まれるべくして生まれるものなのかもしれません。

田植えと同時に春人参、春ジャガイモの収穫も始まりました。さつまいも、さといも、きくいもの植え付け作業もあります。

焦りはピークに達していますが、わずか数人で強烈な作業量と向き合ってくれるスタッフたちに感謝の気持ちを持つと少し穏やかな気持ちになれます。やるしかない時はやるしかない。

 

 

 

 

今の農家の平均年齢を考えれば今後農家戸数は減っていくのは間違いない。

ただ、高齢者のリタイアは減少要因の一つなだけで若者も普通に潰れていく。

僕が出会ってきた全国各地の農家さんたちはみんなそれぞれが地域のリーダーだし、挑戦し、守り、進化している。そういう人たちを山ほど知っているので日本の農業には未来しかないと思ってる。

スーパーマンたちとしか出会わない環境が当たり前になりすぎて、その陰にギリギリのところで歯を食いしばっている若い農家も山ほどいるということを忘れそうになる。たぶん、僕が想像するより遥かに多くのそういう人たちがいるんだと思う。

昨今の肥料価格高騰、資材費高騰はたくさんの人の離農の背中を押した。辞める人の分だけの市場、農地が空いてくる。販売機会と生産基盤。そこは強者に吸収される。

そんなこともあり、ここ最近スーパーマンたちが明らかに一段階進化し始めた。全国各地同時多発的に。みんな口を揃えて「売れて売れて仕方ない」と言う。つまりはお客さまに選ばれているということ。需要の声に応えるには拡大が必要、だからみんな話題の中心は人材の確保。

淘汰された若い農家たちは離農するのではなくて進化した農家の下で雇用されて働く道があるし、そういうケースは今後増えると思う。

同業他社からの就職はいろんな面で面倒な部分もあるけど再教育のノウハウも異業種から学べばいい。各種免許や経験を持った貴重なリソースを農業界に残す必要がある。こういう時、社長の懐がいかに深いかが大切。

農家戸数は減るけど雇用農業従事者は増えていき、もう少しだけ遠い未来、農業は特別視されることのない産業の一つになっていくと思う。

ネジを作るか野菜を作るかの違いだけ。

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農業には夢があるんじゃなくて、「わずか一握りの夢がある」

他のビジネスと一緒。一握りのスーパースター、多数の地域の星、星の数ほどの普通の人。

スーパースターになるには時の運も必要、生まれた星の元も大事、死ぬほどの努力もいる、みんな一緒。農業なら簡単にスーパースターになれると思ったら大間違い。どっかいけ。難しいけど、もちろん僕もなれるもんならなりたいと思ってる。

そもそもの業界規模が小さいので農業界のスーパースターといえども売上高だけで言えば他業種と比べると桁がずいぶん違ってくる。それがどう変わっていくかは見物者としても本当に楽しみ。

これから新規参入する人たちはほんとに大変だと思う。10年、20年前と違ってまわりの農家が明らかに強くなってる。一気に勝つなら競合のいない高齢化の進んだ集落に飛び込まないと成長スピードの遅さに悩まされることになる。

どっかで一気に強くなり切れればその後はやりたい放題。そこらじゅうの地方自治体が手招きしてくれます。

人に会うと色んな考えが湧き出します。

書き出したらまだまだ止まらないから中途半端な内容だけどふと思ったことを殴り書きしました。

 

 

鈴盛農園の濃厚人参ジュース〜THE CARROT〜

2023モデルの試作が完成!

今年は黄色人参もジュースになりました!

黄色人参ジュースと一言で言っても3種類の品種の人参をブレンドして人参感、甘さ、香りのバランスをとっています。

安定のスウィートキャロットリリィ(オレンジ)

圧倒的一番人気の黒王(黒)は今年も美味しく仕上がりました。

3種類とも4月上旬販売開始です。もうしばらくお待ちください!

 

 

幸田憩いの農園リニューアルオープン!

日本の産直の売上高ランキングでもトップクラスの大型店舗です。

JAあいち三河系列の直売所のフラッグシップとして店内の様子がネットで見られるライブカメラも導入されました。

改装工事のための休業中にためこんだエネルギーを爆発させるかのように何百人?何km?とてつもない行列ができていました。

オープンから1週間くらいのお祭り騒ぎ期間中に棚が空かないように人参を供給します。忙しくなるぞー。

 

 

大きな転換点が来た、とはっきり感じる出来事があった。

4月から鈴盛農園も12期目。奇をてらわず原点回帰でいきます。

メインの作物である人参はそろそろリブランディングが必要。強引さと応用力で乗り切ってきた露地野菜作は作業場の組み立てからやり直します。

お米は初年度全量直売、2年目農協出荷と両方のパターンを試してみて少しずつ見えてきました。個人的には今一番全力を注ぎたいのがココなんですが人手不足でなんとかこなしてる状態です。残念。

団子は春から少しずつ動き出しますが、農業の延長線上の思考方法ではスケールできないのでタイミングを見てガチンコで仕掛けます。

農業という気持ちの良い世界で楽しくやっている僕を、世の中がより激しい競争の世界に手招きしてくれます。

己を見失わず、力量を見誤らず、かといって小さな世界で満足することなく、毎日着実により良い鈴盛農園を創っていきます

 

 

濃厚人参ジュースTHE CARROT 2023

はじまりました!

圧倒的一番人気の黒人参ジュースはすでに箱買いで何ケースも出ていきました。

とても高いのに。ありがとうございます。

 

 

マキタのバッテリー草刈機到着!

住宅に近い田んぼをお預かりする事も増えてきたので静かな電動タイプを導入。

背負動噴もエンジンタイプだけでなくバッテリータイプも使ってます。

農業初心者の集まる鈴盛農園では混合燃料を作るとか、リコイルを回してエンジンをかけるという農家にとって当たり前の作業がハードルだったりするので、スイッチオンですぐ使えるというのは大切な要素です。

 

 

人参の出荷に追われすぎて適期を逃してしまいながらも少しでも身体があけば作業を進めています。

サブソイラーも畦塗り機もどちらも先輩方から好意で譲っていただいた物です。みなさんのおかげで毎年少しずつ作業のクオリティを上げる事ができています。本当にありがたい。

自分はやはり機械に乗るのが大好きです。

色んな予定山盛りで、タスクも日々増え続けてパニック状態になってくると、ゴチャゴチャしたことはなにも考えずに、ただひたすらトラクターに乗っていたいなと思う時があります。

4月を乗り切れば自分らしさを取り戻せそうです。気合い。やるしかない。

 

 

 

 

 

昨日の講演の帰り道、自分が思う自分と外から見る自分に大きな差があることにはっきり気付けた。

自分の中の自分はいつまでたっても誰よりも小さくて、誰よりも弱くて、誰よりも後輩。

常に勉強して強くなって挑戦し続けていかなければ生き残ってはいけないと必死で喰らいついてなんとかやっている。

実際ほとんどが事実なんだけど、時間は刻々と進み続けているからまわりはそうは見ていない。十年一昔。

ワンピースで言うならルフィ・ゾロらの新世代のつもりで俺らが時代を変えてやる!と突っ走ってきて、ふと気づいたら周りからはシャンクス・バギー世代と見られる年齢や立場になっていたような感じ。

もう若手じゃないし、弱さを武器にしてはいけない立場だし、謙遜し過ぎれば嫌味になる、そういう年齢になった。

それもそのはず、ついこの前うちに職場体験に来ていた中学生が今や軽トラを運転してお父さんと一緒に農業をやっている。彼らこそが新世代だ。

時代は進んでいる。

 自分に求められる役割を理解するのも、演じるのも得意な方だとは思うので「演じる自分」と「世間から見た自分」は歌舞伎の世界で言う仁が合うという状態になっていると思う。ただ内なる自分と演じる自分、ある意味では理想の自分には大きなズレがある。

いつまでたっても変わらず小さな小さな農業をやっているし、団子屋ものらりくらりとやっている自分をどうしようもなく情けなく感じる時がある。おまえはそんなもんなのかよと胸をかきむしりたくなる。

かといって全国に農場を持ち10,000haの農地を耕したいかといえばそうではないし、団子屋を全国フランチャイズ展開して100店舗を目指したいかといえばそうでもない気もする。それは自分の身の丈にあってないと言うことはさすがにわかるし、それはやりたいことでもない。

自分はどこに辿り着きたいのか、どこまでなら辿り着ける力があるのか?毎日自問自答してる。

いつも悩んで、悩んで、悩んで、抜け出す術のない暗くて深い沼でもがいている気持ちになることがある。

そんな情けない自分のままでは心の居心地が悪いので強くなるためにまた努力をする。その繰り返し。

だから時折襲ってくる強烈な鬱症状も心の成長痛みたいなものだと思えるようになった。

こんな長々とした文章を書いているということは御察しの通り、今僕は沼の中。

また強くなれそうだ。

 

 

職場体験の中学生からのお礼の手紙が今日届いた。

この手紙をくれたのが地元農家さんの息子さんというのが非常に感慨深い。

嫌われて笑われて馬鹿にされてきたけど、僕自身1mmもブレずに日本の農業をカッコよくという信念を貫いてきた。

自分なりの、自分だけのやり方で、碧南の農業を盛り上げてこれたんじゃないかという自負もある。多少、というかなかなか強引だったとは思うけど。

ただ、やればやるほど地域での同業者の評価は反対側に向かっていくジレンマがあった。

次の世代なら僕の描いている未来を理解してくれるのかもしれないなぁと、そんなふうに思いました。素敵な手紙をありがとう!

 

 

農業を始めた俳優の工藤阿須加さんが来てくれました!

真っ直ぐな人で楽しい時間になりました。

この前の安藤渚七さんもそうだけど野球に関係の深い方とのご縁が続いています。

 

 

今日は鹿児島で講演。

8年前もこの舞台で喋らせてもらったのを思い出します。

その時の講演を聞いてくれていた方が、「あの時鈴木さんの話を聞いてカラフルなぶどう栽培とブランド化に取り組んでパックあたり売価も1000円アップしました」という最高に嬉しい報告をくれました。

こういう講演やセミナーを聴いて実際行動に移すのは参加者のわずか2〜5%しかいないと言われています。

だからこそ、動いた人が突出できる。

情熱が伝わっていくのはとても嬉しい事です。

喋り仕事をもっと積極的にやっていきたいと思う出来事でした。