就農した頃、用水路のわきや田んぼの畦に、出荷できない野菜や、野菜の皮などの残渣(ざんさ)が捨ててある風景をそこらじゅうで見かけたため、
「そういうもんなんだ。」
と思ってしまったのが間違いでした。
ある人に、鈴木さんのことブログに書かれてたよ、気をつけてね、と教えてもらい見てみると
『カラフルにんじん生産者の用水脇にたくさんの野菜が捨てられていて、こんな生産者のつくる野菜が本当に美味しいのか疑問だ。』
というような事が書いてありました。
そのブログを書いていらっしゃる農家さんは僕も尊敬する碧南の農家さんのひとりです。
そうか、みんな棄てているから当たり前だと思ってしまっていたが◯◯さんがそう言うなら本当はダメな事だったのかもしれない。
気をつけよう。
特にうちみたいな一匹狼はよりいっそう気をつけなければ大変な事になる。
実際、狙い撃ちで書かれてしまったわけだ。
そして、すぐに用水脇を片付けました。
嫌われ者は嫌われ者なりに地域の中で生きていくため、鈴盛農園の中でも用水脇に野菜の残渣を捨てるのは禁止!とルールを共有しました。
それから数週間。
…
…!
あぁ、これはまたアイツは本当にダメなやつだと噂されちまうな。
ため息。
ただただ、さみしい。
農村では、足の引っ張り合いからたくさんの嫌がらせがあると聞きます。
農機具の燃料タンクに水を入れて故障させられる。
機械のベルト類を切られて使えないようになってしまう。
水やり用のホースを切り刻まれて必要な時期に水がやれなくなる。
農作物に除草剤をかけられて枯らされる+出荷停止にさせられる。
この辺りは実際に僕が聞いた話です。
ま、それに比べれば可愛いもんか!
さっと片付けておこう!
目立てば目立つ分、それ以上に愚直にやるしかないですね。
まだまだうちもできていない事のが多いし、他にもルール違反してることもあるんだと思う。
着実にやっていこう。
数多くの良い声より、ひとつの大きな悪い声のがよく響く世の中だけど、
応援してくださる方々の声を大事に、信念を持ってやり続けるだけ。
日本各地に、理想の農業を追い求め、これまでの概念を打ち破り、独自の取り組みで、新しいやり方で、ただひたすら真っ直ぐに走り続けている青年農業者がいます。
何人もの顔が思い浮かびます。
彼らは僕の戦友です。
勝手に、そう思っています。
地域のために!地元のために!と新しい事を積極的にやればやるほど、最初は己の利益のみのためにやっているように捉えられてしまう。
みんな表には出さずとも辛い思いをしています。
出る杭は打たれるという簡単な言葉では済まないほど打ちのめされても情熱を燃料に闘い続けています。
心強いです。
農業の神様はいつか俺たちを笑わせてくれる。
それを信じて、歯を食いしばって、今日も耕していきます!
あ、
何度も言いますが僕は正義の味方じゃないんでそれはお忘れなく。