県内外あわせて農産物直売所と呼ばれるようなところ20数箇所に野菜を出荷させてもらっています。
鈴盛さんのニンジンをしっかり売りたいので市場からの仕入れをストップしてこのニンジンをメインで売りますからね!
というお店もあれば、
おまえだけ目立ちすぎ。もうこれからPOPとかでPRするの禁止ね。個人プレーはやめて。
というお店もある。
店員さんの思い、他の生産農家の思い、
色々渦巻く世界です。
でも俺は知ってます。
全てを突き動かすのはお客様の声ってこと。
相変わらず、おまえのニンジンは高い!と言ってくる店員さんもいます。
知るか!
高いかどうか決めるのはお客様。
どうにもこうにも一袋も売れなくなったらお客様に選ばれなくなったってことでそのお店から撤退するか、調整幅圏内で価格動かします。
旬の季節はみんな収穫できる野菜が重なり、産直店舗でも野菜がダブつきます。
お店側が、声の大きな他の農家にこう言われます。
「おい!あの碧南のニンジン屋に堂々と売り場に出させるなよ!俺たちの人参が売れなくなったら責任とれよ!」
これはまずい!と、
「鈴盛さん、悪いけど他の人のことも考えてさ、出荷量とかさ、わかるよね?
陰で色々声が出ちゃってるからさ、ま、頼むよ」
と、言ってきます。
でも、たくさんのお客様が鈴盛農園のニンジンはないの?!と言ってくれれば結局は置かせざるをえない状況をつくることもできます。
だから、誰かに媚びたってしょうもない。
自分のお客様が誰かってことを読み違えてはいけない。
ただ、鈴盛農園の野菜を選んでくれるお客様を見据えて、その人達に向けた野菜をつくる。
見てるとこが違うから文句が出るんです。
これはどの立場でも言えることだと思います。
エンドユーザーを思い浮かべる感覚を持たなければダメだと思います。
自分で農産物を売っていくということは、
自分の農産物を買ってくださる人を読み違えず、
ただひたすらその人達をめがけた動きを選択していく事なのかもしれません。
折れず、媚びず、めげず。
全部の野菜を自分で売り切るためには結構重要なポイントですよ。