福井鋲螺の挑戦!中小企業が主導する「スコープ3」のCO2削減モデル
近年、環境対策の重要性がますます高まる中、自動車部品メーカーの福井鋲螺(福井県あわら市)が革新的な取り組みを進めています。彼らは、大企業に頼らず自ら仕入れ先と協力してCO2削減を実現し、その成果が認められ環境省の「企業間連携先進モデル」に選出されました。
一般的に、スコープ3(サプライチェーン全体でのCO2排出)に取り組むのは大企業が多い中、中小企業である福井鋲螺が主体となり、仕入れ先と共にCO2削減を進めたことが大きな注目を集めています。
スコープ3とは?
CO2排出量の測定範囲は以下の3つに分類されます。
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スコープ1 企業が自社で直接排出するCO2(例:工場での燃料使用)
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スコープ2 企業が使用する電力の発電時に排出されるCO2
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スコープ3 企業のサプライチェーン全体で発生するCO2(仕入れ・輸送・販売・廃棄など)
特にスコープ3は管理が難しく、中小企業にとって負担が大きい課題とされています。
福井鋲螺の取り組み
福井鋲螺は、仕入れ先の 石川メッキ工業(金沢市)などと共同で、環境省のSHIFT補助金(最大1億円)を活用し、省エネ設備の導入を進めました。
◯主な取り組み
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ボイラーやコンプレッサー(空気圧縮機)などのエネルギー消費が多い設備を最新モデルに更新
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工場の電力消費を測定し、CO2削減効果を数値で可視化
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仕入れ先にも出向いて省エネ対策を実施
この結果、1年間で次のようなCO2削減を達成!
◯CO2削減実績
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福井鋲螺(NL工場)
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平日:7%削減
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休日:5.5%削減
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石川メッキ工業(金沢市)
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平日:4.7%削減
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一般的に企業は自社のCO2削減に注力しますが、福井鋲螺は仕入れ先と協力して全体のCO2排出量を削減した点が画期的!
愛三工業の支援と「よりそい活動」
このプロジェクトには、大手自動車部品メーカーの愛三工業も関わっています。愛三工業は、調達先の環境負荷削減を支援する「よりそい活動」を展開しており、福井鋲螺の取り組みもこの活動がきっかけとなりました。
愛三工業の山本諭主任は、「部品メーカーが主体的に仕入れ先に働きかけることで、業界全体の環境対策が進む」と期待を寄せています。
今後の展望として、環境規制はさらに厳しく!
世界的に環境規制が強化され、日本企業も対応を迫られています。
欧州の「国境炭素調整措置(CBAM)」
→ CO2排出量の開示を義務化し、環境負荷の高い企業には関税をかける仕組み
日本の「地球温暖化対策推進法」
→ 企業に脱炭素化の取り組みを義務付け、対応しないとペナルティの可能性も
福井鋲螺のようなサプライヤーが自ら環境対策を進めることは、今後のビジネスにおいても大きな強みとなるでしょう。
●福井鋲螺は、仕入れ先と協力してスコープ3のCO2削減に成功し、環境省の「企業間連携先進モデル」に選出!
●SHIFT補助金(最大1億円)を活用し、省エネ設備を導入!
●愛三工業の「よりそい活動」も支援し、業界全体の環境対策が前進!
●今後の環境規制の強化に備え、日本企業の環境対応がますます重要に!
このような取り組みが増えれば、日本の製造業全体の競争力も高まりそうですね!
ぜひ、福井鋲螺の挑戦をシェアして、中小企業でもできるCO2削減の可能性を広めていきましょう!
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