INPEXの動きに注目! LNGシフトと成長戦略の行方
日本最大のエネルギー企業 INPEX が、新たな中期経営計画を発表しました。
この計画では、 今後3年間で1.8兆円を投資 し、その大部分を LNG(液化天然ガス)や石油・天然ガスの開発に重点配分 する方針を打ち出しました。
再生可能エネルギーへの投資は 現状維持の2000億円程度 に抑え、ガス事業への「回帰」を鮮明にしています。
今回の発表のポイント
✔ LNGを中心に成長投資を強化(特にオーストラリア・UAE)
✔ 再生可能エネルギーへの投資は横ばい(2000億円規模)
✔ 株主還元を強化し、投資家への魅力アップ(総還元性向50%以上)
✔ 世界的な「化石燃料回帰」の流れに乗る戦略
なぜLNGに力を入れるのか?
LNG(液化天然ガス)は、石炭よりCO₂排出量が少なく、比較的クリーンな化石燃料 とされています。
世界的に環境負荷を抑える動きがある中、 欧米やアジアでLNGの需要が拡大 しており、今後も成長が見込まれます。
また、INPEXは オーストラリアの「イクシス」LNG事業 を安定収益源として活用し、その利益を新たな成長投資に充てる方針です。
現在、 イクシスのLNG生産量の約7割は日本企業に長期契約で販売 されており、 日本のエネルギー供給の安定にも貢献 しています。
一方で、再生可能エネルギーの投資は抑えめ
風力発電や水素事業などの 再生可能エネルギーへの投資は、従来計画とほぼ同じ2000億円規模 にとどまります。
その背景には、 再生可能エネルギーの建設コスト上昇や、風力発電事業の赤字が続いていること があります。
上田社長も「INPEXの強みが生かせる分野に集中する」と述べており、 エネルギーの完全な脱炭素化ではなく、現実的な成長戦略 を選んだ形です。
投資家にとっての影響
INPEXは 株主還元を強化 し、 総還元性向を50%以上(前回は約40%) に引き上げることを発表しました。
これにより、 自社株買いや配当が増える可能性があり、株価の上昇要因 となるかもしれません。
2024年の純利益は 4273億円(前年比33%増) と好調であり、
LNGの安定した収益と円安の追い風もあり、今後の業績にも期待がかかります。
世界的な「化石燃料回帰」の動き
INPEXの今回の動きは、日本だけでなく 世界的な「化石燃料回帰」のトレンド を反映しています。
ノルウェーの大手石油会社 エクイノール も、再生可能エネルギーへの投資目標を引き下げ、
逆に 化石燃料の生産量を2030年までに1割増やす方針 を発表しました。
また、米国では トランプ前大統領の影響で、LNG開発が再び拡大する可能性 もあり、
世界的に 「再生エネだけではなく、化石燃料も活用する」 という流れが強まっています。
今後の注目ポイント
● INPEXは 日本のエネルギー安定供給にどう貢献するか?
●再生可能エネルギーの投資を控えたことで、脱炭素の流れとどう折り合いをつけるのか?
● LNGの価格動向や、世界のエネルギー市場の変化が今後の業績にどう影響するか?
INPEXの戦略変更は、 日本のエネルギー政策や市場にも大きな影響 を与える可能性があります。
今後の動きにしっかり注目していきましょう!
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INPEXの動きに注目! LNGシフトと成長戦略の行方|脱炭素を目指す爺さんですpvlabo2020 @solarpower2035 #note https://note.com/pvlabo_2020/n/n9afb29026611?sub_rt=share_pb
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