【低圧蓄電池時代をどう読むか|第5回】この市場で勝つのは、誰か
低圧蓄電池の話になると、どうしても
「蓄電池を売る会社が伸びる」
「施工会社に仕事が増える」
「新しい市場ができる」
という見方になりがちです。
もちろん、それは間違いではありません。
でも私は、この市場を単なる「蓄電池販売の市場」として見ると、少し危ないと思っています。
低圧蓄電池時代の本質は、
蓄電池を売ることではなく、低圧太陽光発電所をどう活かすか
にあると思うからです。
低圧太陽光発電所は、一つひとつは小さな発電所です。
しかし、全国には数多く存在しています。
この小さな発電所を、蓄電池と組み合わせ、必要に応じて束ね、電力市場やアグリゲーターの仕組みにつなげていく。
そこに、新しい可能性があります。
ただし、ここで大事なのは、現場です。
発電所の状態が分からない。
点検履歴がない。
パネルが汚れている。
草刈りも十分ではない。
監視装置や通信状態も分からない。
このような状態では、いくら蓄電池を入れても、うまく運用できません。
つまり、蓄電池を入れる前に、
その発電所が、きちんと使える状態なのか
を見なければならないのです。
これから強くなる会社は、単に蓄電池を売る会社ではないと思います。
強くなるのは、
現場を見て、発電所の状態を整え、蓄電池や運用につなげられる会社
です。
O&M会社、保安事業者、施工会社、地域の電気工事会社、アグリゲーター。
それぞれの役割は違います。
でも、これから必要になるのは、これらをバラバラに見ることではありません。
低圧太陽光発電所を、
「作って終わりの設備」ではなく、
これからも活かしていく事業資産
として見ることです。
低圧蓄電池時代は、蓄電池だけの話ではありません。
それは、低圧太陽光発電所をもう一度見直す時代だと思います。
売電して終わり。
点検して終わり。
古くなったら売却する。
それだけではなく、
管理し、整え、記録し、必要であれば蓄電池を入れ、次の収益機会につなげる。
そういう考え方が必要になっていくと思います。
この市場で勝つのは、誰か。
私は、
低圧太陽光を、もう一度“使える電源”として組み直せる会社
だと思います。
蓄電池を売る力も大事です。
施工する力も大事です。
制度を理解する力も大事です。
でも、それだけでは足りません。
最後は、現場を見て、発電所の状態を理解し、事業としてどう活かすかを考えられるかどうか。
そこが分かれ目になると思います。
低圧太陽光は、作って終わりではありません。
これからは、
管理して、整えて、束ねて、活かす時代
に入っていくのだと思います。
まとめ
低圧蓄電池時代で大事なのは、蓄電池そのものだけではありません。
大事なのは、低圧太陽光発電所を、これからどう活かすかです。
このシリーズで書いてきたことを一言で言えば、
低圧蓄電池は、単なる新商品ではなく、低圧太陽光の次の使い方を考える入口だということです。
低圧太陽光の可能性は、まだ終わっていない。
ただし、これからは管理と運用の力が問われる。
私はそう見ています。
