毎日、ワセワセと落ち着かない。

朝に晩に、卒寿の母にコロナチェックをいれる日々の中、夫やワタクシの通院が2回も続く。

行っていいのか、などと今や考えもせず、症状がなければ外出している。

だって5類だもの、なのである。

 

とりあえずコロナ潜伏予想期間は勝手に8日間と決め、先日勝手に終了。

兄の友人Y君は、それらしき日から3日で発症したらしいので、今回の株はスピード感染タイプのもの、とこれも勝手に決めつけ、1週間以上経過すれば、感染から免れたような気になっている3人なのである。

 

そんな気さえも忘れた母に電話をしてみれば、このポカポカ陽気に誘われて、ミニテニスに行ってきたと言う。

きっかり8日目、コロナの前兆も見られないので兄からお許しをもらったらしい。

兄も潜伏期間中、毎日朝の走りを続けていたので体調も変わらないと聞いた。

ワタクシも梅の香りに誘われ、多摩川まで雪冠の富士山を眺めに行ったりして、発熱の兆候もなく、毎夜、眠る前にはブロックコロナに感謝の一念であった。

 

因みにY君の母は連休中にコロナとなり、救急外来を受診したそうなので、やはりコロナに間違いない。

濃厚接触すぎる兄とY君の3日間、怖すぎる。

ひたすら、どうぞこのまま平穏無事に、と祈っていた。

 

しかし、ワタクシのやらかしの波はその隙をついたように、別の方角からやってきた。

 

梅の香りを満喫し、自宅に帰りポケットの鍵をまさぐる。

あれっ、ないないない。

いつも何かを探しているワタクシ。

肝に銘じて、鍵やお財布は命より大事、と思っていた。

なので身の丈に似合わない立派なディンプルキーは、レモンイエローの太いスプリング式じゃらじゃら、落としたらすぐわかるよ、という代物に付けていた。

しかし、その大きなジャラ、それそのものがない。

 

そう、どんなにまさぐっても、祈っても、右のポッケに夢もなければ鍵もない。

左のポッケには携帯MP3とBluetoothイヤフォンのカプセルだけ。

その日に限って違うパーカーを着ていた。

4月並みの暖かい波に誘われたまま、家の鍵を落とし、家に入れない。

夫はすでに出勤している。

家に入れない、どうする、アタシ。

散歩とはいえ、40分ほど。

すぐに散歩コースを2週したのだが、ゴミひとつない。

この町ってこんなにきれいだったのか、と感心している場合ではないのだ。

 

ちょっとそこらの散歩なので、携帯も財布も持っていない。

やらかしましたな、とお腹の虫が囁くお昼時。

うなだれたまま、今度はブロック我が家ですか、と呟いたまま、さて、どうするワタクシ?