いまだ、さくらももこときけば、心の声は「水虫の人ね」と、なる。

「もものかんづめ」で読んだ水虫治療談がインパクト大、すぎた。

それまで全く未知の用語であった水虫という虫についても、否応なく世間並みの知識が身につけさせてもらい、感謝したいところだが、知りたくなかった気もする。

 

彼女の代名詞である「ちびまるこちゃん」もリアルタイムで全巻読み、やはり入口はここなのだが、最終巻が一体何巻だったかなどということは、全く覚えていない。

たまたま妹が単行本を購入していたので、そのお相伴に預かり、暇な時には「ちびまるこちゃん」を楽しんでいたが、まるちゃんの独特なシニカル度が心地よく感じるお年頃でもあった。

 

その後、エッセイにも手を伸ばしてみれば、そっちのほうが面白いじゃない、となり、ももかん、たいのおかしら、さるのこしかけあたりを読み漁った時期もあった。

 

暇な時のももちゃん、というわけで、集英社文庫「のほほん絵日記」を眺めてみた。

(なぜか、今月は集英社文庫に呼ばれている?)

 

父、ヒロシよりもじいちゃんの友蔵のネタを楽しみにしていたのだが、この絵日記には登場せず、残念。

だよね、確かまるちゃんの最終あたりで亡くなっていた、ような気がする。

代わりに息子めろんくんの幼き日のネタがそこかしこに散らかっていて、母親になったのだね、まるちゃんも、とここはのほほ~んとなる。

どのページも一瞬芸のように見て終わる。

描けそうで描けないのほほんな絵のオチも健在。

 

しかし、笑いは一瞬の含み笑いで終了してしまう。

これはこれでいいのだろうが、さくらももこなのだろう。

あるある話もあって、特に「セーター」の絵日記はストライクゾーンにすっぽりはまった。

簡単にまとめると、昔買ったセーターをなんとなくてきとーに着ていたら、何人かにそのセーターをほめられ、そのセーターはよそゆきに昇格したという話。

原文はもっと味付けしてあるので、結構吹き出せるはずなので、その他絵日記もお暇なときの一品としてはおすすめかも、である。