タイトルを打ち込む瞬間、まじまじと見てしまった霍乱の霍という文字。

初めて見たかも、なのであるが、そんなことはどうでもよく、今回は母の霍乱なのである。

 

右の膝からスネまでがちょっと痛いのよ、と母が珍しく体調異変を訴えたのは先週の土曜の昼頃。

その場所を少し手で触ると痛い、歩くと膝まで痛い、けど、すごく痛いわけじゃない、けど、珍しく湿布を貼りたいなどと言う。

患部をみて見ると、やや腫れ、肌の色もちょっと違う? ような気もしたので、2日前のミニテニスで打撲でもしたのじゃないかと、兄の適当な診断に妹もそうか、とそんなもんよね、と思っていた。

 

が、その日たまたま泊まった私がおかしい、と思ったのは翌日の朝である。

毎朝6時にはしっかりと起きる母が、6時半になっても身動きせず眠っている。

思わず、母の額に手をあてる。まさか、発熱か?

気づいた母が目を覚まし、目覚ましを見るやいなや起きた出したのであるが、こんなことは滅多にない。

 

年寄はもっと寝ていていいんだよ、といつも言っているのだが、目覚ましなく起きられる6時起きが自慢の母なのである。

そして、朝食、洗濯のルーチンをこなし、ひと休みという昼までのいつものパターンをこなす。

その日も同じように一日を終えたらしいが、翌日からくしゃみと鼻水連発で風邪症状となり、夜電話をすると熱は36.2まで上昇気流という。

因みに母の平熱は35.6℃。

 

とりあえず、風邪薬を飲んで月曜日は早めの就寝。

そして、火曜の10時過ぎ、ひと休みタイムを狙って母に電話してみるが、携帯は呼び出し中のまま反応がない。

仕方なく、兄に携帯にかけると「今、病院、整形、膝」と四字熟語を発信し、電話は即座に切られてしまった。

整形外科か。

発熱外来じゃなくてよかった、と安心していたのは束の間で、昼過ぎ再度兄に結果を聞くと、整形受診での診断は、今大流行の帯状疱疹、だろう、ということなのであった。

 

実は帯状疱疹経験者の母と娘。

母は多分10年前位に、太ももあたりに発症している。

まさか、老い先短い人生の中でまたなるとは。

娘がなったのは8年前で、その時の皮膚科女医いわく、これで60年はならないから○○さんは生きているうちにはもうかからないわよ、と刷り込まれていたのが帯状疱疹というウイルスちゃんなのである。

調べてみれば、一年以内の再発はないが、とネットなどには書かれている。

 

びっくりついでに、母は患部をやたら触っているらしいと、兄から情報を得る。

兄が、今回はかなりきつく、何度、触ってはいけないと言っても気になるお年頃らしい。

困ったもんなので、赤字で大きく「さわるなきけん」と書いて、お札のように貼っておくよう頼んだのだが、多分それもスルーしそうな母。

何とか乗り越えてほしい帯状疱疹2度目の冬、なのである。