まさかはまるとは思っていなかった韓ドラ「赤い袖先(袖先赤いクットン)」。

K-POPグループ・2PMのジュノ、といっても韓ドラに興味ない人にとっては誰それ、の世界だろう。

しかし、韓国のアイドル、侮れず、である。

ジャニーズアイドルなどとは次元と覚悟が違う。

 

ジュノ、初見のドラマ「ただ愛するだけ」では、このクラーイオーラでアイドルなのか、とそのドラマを見続けられるのか不安にかられたものだ。

それほど目立つ面立でもないし、立ち姿でもない。

韓ドラ俳優得意の目ヂカラもない。

しいて言えば、不思議の空気感が半端ない、というくらいか。

しかし、このジュノが演じる役に見事にはまった。

見るドラマのどれも最初は「ふーん」だったのが、回を重ねるごとに「もう終わっちゃうのか」となる。

 

去年読んだ本、稲田豊史の「映画を早送りで観る人たち」まんまのワタクシなのだが、特にこの「赤い~」はスローにしてみたいほど最終回が名残惜しくて仕方なかった。

彼の表情筋で泣かされ、視線の上下で泣かされ、立ち姿だけで泣かされる。

初回見た時はツンデレ王様と宮女のコミカルなドラマかと思い、軽い気持ちで流し見していたものの、回を追うごとにちょっと待てよ、と待ってよ、となってゆく王道ドラマ的展開。

宮女役のイ・セヨンや脇役たちにも、毎回どこかでしんみりとさせられる。

 

お別れが寂しく、最終回だけ2週間ほど温めてからじっくりと見終えたドラマ「赤い袖先」。

名残惜しさにいまだ後、引かれている。