とうとう到達の89歳を迎えた母。

 

いつもと同じように朝は鮭を焼き、昼はサラダを作り焼きたてのパンを食べ、八つ刻には甘いものを少し、という普段と変わりない生誕の日に至極満足の様子。

 

食べたいものを訊いても、欲しいものを訊いても、「何もないわよ」ときっぱり言う。

数年前までは勝手にスィーツやお寿司などを買ってきていたのだが、何日も冷蔵庫に残すことになるので、今は、本当に食べたいものだけ、食べられる量だけ、のものを買うようにしている。

 

欲しいものもないとは言われるものの、妹もワタクシも適当なものを見繕って贈るのだが、身に着けるものは大事に取っておくので、最近は日々、活用できそうなものを見繕う。

しかし、それもそれで気に入ってもらえないと、御蔵入りとなったりする。

 

が、思うに、この年になると、普段通り、それが一番の贈り物のような気がする。

次回からは卒寿まであと○○か月の母、シリーズが書けるよう、日々のご無事をお願いしたい。