12月の歌何もかも捨てたつもりのこの部屋にまだ降り積むらしためらいの息 ひと粒の言葉が滴になりて逝く せきとうおうりょくせいらんし 持たぬこと教えてくれる教鳥 ただあるだけの空をまとって 傷口をひらくように柚子刻む 直角ゴコロのまな板の上で こんもりと静脈の筋差し出して どこをとってもアタシですから 4桁の日付の重さを閉じたまま 隠す場所などもうないと知る