最近、頻繁に巷でユーミンを見かけるようになった、と思っていたら、ある朝、新聞半面広告で「ユーミン万歳」が右目の端にひっかかって、ああそういうことですか、と納得。

 

万歳はしてくれていないが、小林幸子並みの衣装で、白雪姫に出てくる継母みたいなお姿のユーミンに寝ぼけ眼がぴくついた。

50周年? どこかの演歌歌手のような周年記念の宣伝だなと、それほど興味はなく収録曲50曲をさっと眺めれば、意外や意外、「セシルの週末」「よそゆき顔で」「5㎝の向こう岸」を発見なのである。

かなりマニアックな曲かと思っていたが、それなりのファン支持もあったのかと少しぴくつきが和らぐ。

(因みにワタクシの推し一は「ずっとそばに」なのだが)

 

しかし、広告を閉じてから、ふと思う。

彼女が正確に何歳なのかと問われると、70近い?

位のレベルでお返しするしかない程度の過去の人、ユーミンなのだが、まだ底ヂカラ、健在だったらしい。

 

最後に買ったアルバムは「時のないホテル」。

1970年代でユーミン卒業してから、単発に聴くだけの、ただそれだけのシンガーとなってしまっていたのたが、そういえば、最近、このアルバムの収録曲をよく思い出していた。

やはり、ユーミン底ヂカラ、底なし沼か。

 

多分4枚ほどのアルバムは懐かしき、黒のLP盤。

あの丸いLP盤、今、実家のどこにあるのだろうか、とまた糠みそ臭いことを考えていたら、RCサクセションの「スローバラード」の黒いLP盤、あれもどこにいったのか、と少し脳内が昭和発酵を始める。

 

そういえば、WOWOWでも特集を組んでいたり、タモリ倶楽部にも出演とかで、あっちやこっちで50周年万歳、状態らしいのだが、いまひとつ盛り上がれないワタクシなのである。

ユーミンの曲は歌いやすいのだが、カラオケで歌うと今ひとつ何かが足りなくて、やっぱり曲のアレンジが秀逸なんだよね、と途中でストップモードとなる。

 

ここ数年では、ワタクシの中で夫である松任谷氏の株が急上昇していて、今やユーミンは松任谷氏の奥さんね、という感じなのである。

その奥さんは電チャリに乗ってコンビニに行く、とか、あのような言葉を紡いでる割に結構、大雑把なアネゴみたいなおばさん、であるとか知ると、さらに隣の奥さんレベルに仲間入りしつつある。

 

とはいえ、その底ヂカラ、まだたっぷり残っていそうなので、近い未来、「ユーミン100歳」なんて記念アルバムが出たら、その時はあの世から万歳三唱してあげたくなるかもしれない。