8月の歌全卵ひとつやつどきはプリンをひとさじ 母の鼓動はまたひとつ減り 血圧計 巻いたままの静けさに 虫の音のように息つむぐ母 麦茶をチンして氷をかじる靴下はいたルンバは米寿 天国に続く階段みたいに長かった飯田橋なのに最果ての扉 死ぬまでは幸せだったそんな気分で今日も残すかあたしの足跡 ネット配信どんな不幸もお手軽に君の目の前にお届けしますと 誰かの声に似てるから炊飯器の君と呼んでみる逢魔が時は