転がり落ちた秋の夕暮れ
店じまいをはじめた花屋で
救いきれない花を買う

どこかに落としてきた

誰かに拾われた時間を
丹念につくろって
明日からまた笑えるように

かみさま
の顔が浮かんだ

むらさき色の秋明菊は
葬列のために
束ねた過去が目印になってくれますように