再び眠る
活動計を身につけたまま
私を深く沈める日射しに寝そべる
午前9時
鋭角に閉じた鼓動の音

まだ間に合うかもしれない
すべての出来事を浄化させ
反時計回りにセットした
記憶の目覚ましに手を伸ばして

まだ間に合うかもしれない
花を買って
水をやって
窓をあけて
風をいれて
冷めたスープを温めて

いま 目覚めたように吐きだす息
スイッチひとつでリセットされた
昨日の夢にしるしをつけて

今夜旅立つ誰かのために
私は深く深く眠りに落ちて
寄り添う言葉に満ちてゆく