ひび割れた指先が冬 冷え切ったため息が冬 とめどなく冬

老夫婦追い越す冬の石畳 追い越される日 目に浮かべつつ

つながりを忘れたベルが片隅で君の声を再生してる

蘇生する花びらのように息を吐くどこで散っても花は花

蘇生する花びらのように息をする生まれたての4月の森で

ヒカリゴケみたいな深夜の携帯に眠れぬ夜を刻みつける

黄昏は逢魔が時のタイトルが降りたての夜に降りてきて