先日のプチ感想でも少し書かせて頂きましたが、
舞台「宮本武蔵外伝~我が宿敵は女子高生成り~」を観てきました!

脚本・演出:大道寺俊典さん

小野通:大塚加奈子さん/本田八子:沢井美優さん
祇園桃華:土屋 舞さん/佐々野ユキ:野田久美子さん
吉川静奈:Rilikaさん/辻風黄色:ふくい瑠美子さん
宝蔵院蜜:川嶋杏奈さん/武蔵の母:佐藤智恵さん
宮本武蔵:岩永洋昭さん/佐々木小次郎:/野口大輔さん
中村嘉夫さん 松井武士さん 宮田博一さん 田口南さん
櫻井太郎さん 川田祐さん 福島悠介さん 古口拓也さん
近藤佳輔さん 藤田勇紀さん 恵麻さん 武隈史子さん
榎本愛子さん Yurinoさん 田中詩乃さん 小川春夏さん
迫田萌美さん 知念輝さん 五十嵐雄輝さん 木村咲哉さん
ゲスト:武田幸三さん
<日替わりゲスト>
楽しんごさん、キャイ~ンさん、渡辺えりさん、ずんさん
小林稔侍さん、イワイガワさん、浅野ゆう子さん

時を同じくして観に行った、レティクル東京座さんの「昴のテルミニロード」の感想で、初めてづくしの観劇となった、と書きましたが、この「宮本武蔵外伝」もいろいろな意味で初めてづくしの観劇となった気がします。

まずは、今回3公演観たのですが、なんと、3公演とも最前列での観劇だった、という初めての経験をさせて頂きました。殺陣の多い舞台の場合、奥行きとか殺陣全体を観るには、1公演くらいはやや後ろ(6列目、7列目あたり)から観たかったかも、という気持ちで観劇に行ったのですが、なんと、会場となった三越劇場は、階段席になっていないので、座席はほぼフラット。うっかり真ん中あたりの席になってしまうと、背の低い私は前に座られたお客様の頭で舞台が観えない、という状況になり兼ねない感じでしたので、結果的に3公演とも最前列というのは凄くラッキーでした。

次に、今までいろいろな舞台を観に行っていますが、メインの登場人物が圧倒的に女性が多い舞台というのも初めてでした。しかも殺陣の多い舞台で。更に、これについては、後で少し詳しく書かせていただく予定ですが、その殺陣シーンが今まで見慣れている殺陣と雰囲気が少し違った感じの殺陣だったということもあって、いろいろな意味で初めてづくしの舞台観劇となりました。殺陣については、ひとことで殺陣といっても、いろいろあって奥が深いな、とあらためて感じた、という感じですが、殺陣満載、アクロバット満載のとても楽しい舞台でした。

ここで簡単にストーリーを説明しておくと、佐々木小次郎と刀を交えていた宮本武蔵が雷に打たれ、刃の無い刀を帯刀する許可の与えられている時代の日本にタイムスリップしてきて、同じ場所で雷に打たれた女子高生、小野通と体が入れ替わってしまう、というお話で、元に戻ったり、また入れ替わったりしながら、小野通の通う高校でのストーリーや、敵対する学校の生徒と意外にも友情を育んだりする中で、躊躇することなく、人を斬るということに何の疑問も抱いていなかった武蔵が、刀を振るということにいろいろな意味を見出していく、というお話です。

と言っても、体が入れ替わったり、というのは、ストーリーの流れの一部的な感じで、そこに重点を置いているというより、タイムスリップしてきた時代でのさまざまな出来事を中心にストーリーが進んでいく、という感じがしました。

そして、この舞台の世界観で独特だったのは、刃のない刀を帯刀する許可が与えられている日本ということで、いろいろな事件に対応するための帯刀警察隊という特殊な警察官が登場します。更に、警察官以外にも、民間人で帯刀警察隊から取り締まりなどの権限を与えられている人物も登場したり、とかなり多くの人物が登場して、役者の皆さま方が創り上げた個性的な人物が入り乱れての、楽しくて迫力のある場面展開が次々と繰り広げられて行きました。

今回の感想は、印象に残ったシーンや役者さんを中心に書いてみたいと思いますが、まずは、いきなり序盤に、タイムスリップしてくる前の宮本武蔵と佐々木小次郎の対決のシーンがあります。あまり長い時間ではないのですが、この舞台で凄く好きなシーンの一つです。演じる岩永洋昭さんと野口大輔さんの1対1での殺陣が凄くきれいで、刀を持った時の構えから、一瞬の溜めや振り下ろした時の止め、相手を見据えての間合いに緊張感が溢れていて、お二人の殺陣シーンはラストにもありますが、とても見応えのあるきれいな殺陣で、出来ればもっともっと観たかったな、って思いました。

また、序盤には宮本武蔵と女子高生の小野通が入れ替わってのお通の部屋でのシーンとか学校でのシーンがあるのですが、この時の岩永洋昭さんの小野通としてのお芝居が絶品です。大塚加奈子さんと岩永さんの入れ替わってのお芝居は何度かありますが、その度に笑いを抑えるのが大変になりそうなくらい会話のやりとりが面白くて、タイムスリップするまで経験したことのない精神攻撃を受けたり(別名、壁ドン!ともいう(笑))、序盤は結構笑いを堪えるのが大変なシーン続出でした。

笑いといえば、わりと早い段階で日替わりゲストコナーがあります。ゲストの方々のお名前を見て、いったいどんな日替わりシーンになっているんだろう、と思っていたら、特別講師による特別授業という形でのコーナーで、定時制の生徒も一緒になっての武蔵野高校でのコーナーでした。そして、これが、めっちゃ面白かったです(笑)。私が観たのは、ずんのお二人、イワイガワのお二人、浅野ゆう子さんで、お笑いの方の勢いは凄いですね。気が付くと笑わされていた、みたいな(笑)。これに、定時制生徒の武田幸三さんのあまりもの自由さに笑いが止まらず、思いっきり笑わせていただきました。そして、浅野ゆう子さんがとても素敵でした。

この日替わりゲストコーナーは、生徒の皆さんの表情や行動なども凄く面白くて、私が座っていたのが、上手ブロック、センターブロックの上手寄り、と、ちょうど定時制の皆さんや、迫田萌美さん、小川春夏さんなどの様子を間近で観れたのですが、茶々を入れたり、浮足立ったり、くるくる変わる表情を堪能させていただきました。このコーナーは、お遊びのコーナーとしては珍しく、舞台が始まってあまり時間が経たないうちにあったのですが、後半になるにつれて、だんだんと迫真のお芝居へとストーリーが動いて行くので、この段階で入れてきたことに納得でした。

と、いうところで、まだ全然書ききれていませんが、長くなるので、ここで一旦アップさせて頂きたいと思います。次は印象に残っているいろいろな個性的な登場人物や、私が一番書きたかった吉岡三死妹、そして、殺陣やアクロバットなどなど、思いつくままに書いてみたいと思います。

続きは「その2」で!