先日 宝塚の先生からお電話をいただきました。

いろいろなお話をしていく中で印象的だったのは「最近の子はプライドだけが高すぎる」。
「トップスターでもないあなたがそんな振る舞いするはてなマークはてなマークはてなマーク」みたいな事が結構あるみたい…。
「自分のことを知らなさすぎる。」と話されていて、私が生徒たちにずっと「自分を知りなさい」と言い続けていた事は間違いではなかったのかなと思う事ができました。


その翌日 同期生からも電話があって「以前住んでいたところでママ友から聞いた話しなんだけどさぁ…音楽教室の発表会があって、ある人の5歳位の息子さんが1番後ろの列になったんだって。そしたらそのお母さん「どうしてうちの息子が前列のセンターじゃないの?」と言ってうつ病になっちゃったんだって!びっくりでしょ。」と…。

うつ病にまでなるなんて…絶望

その男の子自体はどう思っているのでしょうか。
もしもまだ未熟でそれこそ1番前の真ん中なんかで歌わされたら、かえってプレッシャーだったり恥をかいたりするようなことになったら、もっとプライドが傷つけられるのではないかしら。

もし本当にその男の子に実力があれば、音楽教室の先生はきっと後ろにはしなかったのではないでしょうか。
先生は、その子が恥をかかないように配慮して後ろに立たせたのかもしれません。

お母様は一体何を大切にしたいのだろう…???
自分のプライド?

その同期生はお子さんも多いので学校の役員などもたくさん引き受けて、いろんなお母様方と関わりがあったようです。
「とにかく自分の子供さえ特別扱いしてもらえればいいと考える親御さんがすごく多いんだよね。」と。

昨今よく言われる「平等」とか「差別をなくす」とかと、かけ離れてはいないかい凝視凝視凝視

もう一つ 退団後も舞台を続けている上級生の方のお話しでは「最近は舞台のお稽古をしてダメ出しをする時、全体的な事は全体に言うけど個人のダメ出しについては個別に言わなきゃいけないのよ。」
「何故?」
「みんなの前でダメ出しをしたら「恥をかかされた」ってことになるらしいよ」

はて?真顔真顔真顔真顔真顔


「人の演技を見ていて「こうしたほうがいいんじゃないのかな?」とか思っていた時に演出の先生がそのようにダメ出しをしたら「あぁ、私の解釈は間違っていなかったんだな」と思えたり、人のダメ出しを自分も聞くことで別の作品の参考にしたり、いっぱい勉強になることがあるから私は聞きたいんだけれど…。」

「私は人が見ていないところで言う方がよほど陰険な感じがして嫌です。私は嫌なことを言う時ほどなるべく周りに人が…客観的な立ち位置の第三者がいるように、場合によってはわざわざ来てもらってでも後になって「言った言わない」みたいにならないようにしますけど…。」と話しました。

人がいないところで言うのって、なんだか自分の意見に自信がないみたいにも感じます。
「自分は正しいことを言っているのだ」との信念があるならば、皆の前で言えば良いのにな…みたいな。

最近は変にプライドが高い人が多くて、なんだかやりにくい世の中になっているようです。

「必要なプライド」と「不必要なプライド」を適宜考えなくては、自分の知らないところで笑いものになって、結局プライドを傷つけられている…なんて事になりかねませんね。

今回立て続けにいろいろなお話しを聞いて「プライドだけが高い」と言われる人は、おそらく「自分自身の立場を正しく弁える事が出来ていない人」なのではないかなと思いました。

人の話しを聞くのは本当に「学び」がありますね。