宝塚受験最後の三次試験は面接で先生方と質疑応答をすることになります。
「宝塚音楽学校」の受験ではありますが、結局のところ「就職試験」と同じです。
宝塚の演出家の先生方や阪急電鉄の会社の方々ときちんと対等にお話しができるようにしておかなくてはならないでしょう。
願書には自己PRを書くところもありますから、文章力や語彙力も必要かと。
宝塚に入って台本が読めない理解もできない。先生のおっしゃる意味がわからない…ではどうしようもありません。
先日「二重敬語」のことを話しました。
丁寧に言えばいいだろう…そんな感じだったのでしょうか。
丁寧すぎて、敬語が重複しておかしなことになっていました
「危険が危ない」みたいな感じです。
それを伝えましたら、次は「丁寧語」と「敬語」を混同しているようでした。
丁寧語はいわゆる「です・ます調」です。
あと単語を丁寧に言うために、その単語の前に「お」をつける…例えば「茶」を「お茶」とか「電話」を「お電話」「優しい」を「お優しい」など…これらまで「丁寧語」というかは…ちょっと謎ですが…。
例えば「私のお誕生日」との表現に違和感を覚える人もいます。
自分のことなのだから「私の誕生日」の方が適切なのでは…との考え方。
以前記事にしたかもしれませんが「自分が起こす行動」に対して「お」をつけるのはいかがなものか…との話しです。
「私がお伝えします」ではなく「私が伝えさせていただきます」の方が適切ではないか…こんな具合。
カタカナ語に「お」をつける人もいますが、あれはどうなのでしょうね…。
おトイレ、おビールみたいな…。
ではなぜ「おコーヒー」とは言わないのかしらとか思っちゃう
「一次試験は合格するのですが」と仰る方でこちらにいらした方は、これまで二次試験は合格しています。
一次試験を通過出来るという事は容姿に問題がないとか、必ず可能性が…資質があり、ある程度精神力もあるので… 一次試験が倍率としてはいちばん高いわけで、それを乗り越えた方なのですから歌やダンスのレッスンに集中できます。
二次試験を突破するためには、とにかく実力をつけること。
ひたすらレッスンをして実力をつけて、さらに自分の武器は得意な事は何なのか…歌なのかダンスなのか…ダンスの魅せ方なのか、人とは違う個性のある歌唱力なのか…そんなことを試行錯誤しながら地道にレッスンを重ねることです。
ここでせっかく二次試験を通過したにもかかわらず三次試験で緊張してしまい、きちんとお話しすることができなかった…と泣きながら帰ってくる子もたくさんいます。
「丁寧すぎて」かえって自分でも何を言っているかわからなくなって会話が成立しなくなったり、急にキラキラした舞台に立たされたようで、自分の田舎者加減を思い知らされたり、自分が気になっていた部分…コンプレックスな部分を突かれて怖気付いたり…。
タカラジェンヌになりたければ、どのような状況でも度胸を持てる強い精神力が必要です。
タレント養成所とは違い、宝塚音楽学校はよほどのことがない限り、必ず2年後にはあの大劇場に立つことになります。
受験の際に「度胸があるか」を見られている部分は大いにあると思います。
おそらく私はそれだけで受かったような気がします…
自分の強みを生かしつつ、謙虚でありつつしっかり自己PRができる受験にしてほしいものです。