楽屋で色んなお話しをする中でみなこの想いを聞いて
「良かった！！」と思ったことがありました。
先月 関西でみなこに会った時に
「私は３５歳からの５年は（福知山線脱線事故に遭った時）なかったも同じやから これからあの時を取り戻すくらいに人生楽しもうと思ってんねん
」
と話してくれて「あぁ 嬉しいなぁ。そのように考えられるようになったんだ。何か私も一緒に楽しめるような事はないかしら。」
と嬉しく思いました。
そのみなこの言葉を楽屋でお父さん（汐美真帆さん）に伝えたら
「わ～。そうですよ。いっぱい楽しんでください。
でも あのような事故に遭われたから そうしてご自分の人生をきちんと見つめて、楽しもう とかって思う事が出来るんでしょうね。
私なんか 何もないから 普通のありがたさとかもそこまで思わずに 普通に生きちゃってるかも・・・
」
と・・・。
するとみなこが
「いやいや それは何もないのが一番だよ。
あんな事故になんか絶対遭わない方がいいに決まってる。
あの事故のせいで 「もう自分の人生終わった」 みたいになるのは癪やん！！ みたいに思ってんねん。」
と言うので、私は
「そうだよ！そうだよ！ 癪に触ってそうやって 楽しもうって思って生きなきゃね。 この話しはしても 大丈夫かしら・・・。
「サバイバーズ・ギルト」って知ってる？」
と聞いたら 二人ともあまり聞いた事がない感じでしたが、説明すると その症状は知っていました。
「戦争や災害、事故などに遭い 奇跡的に生還した人が周りの亡くなったたくさん人達に対して感じてしまう罪悪感の事。」
「福知山線の事故でも大学生の男の子が自殺なさったよね。
せっかく事故で生き残られたのに そのような事になって親御さんは無念だったでしょうね。
みなこが一生懸命に生きてくれて本当に嬉しいよ。」
と話しましたら もちろんみなこもその件は知っていました。
「私 欲深いのかな～。 そうはならなかったのよね～！！」
と言ってくれたので
「欲深くいてちょうだい！！ 生きるという事に貪欲になってしっかり楽しんで～
」
と話しておりましたら さっそく
「ねぇ ケロちゃん（汐美さんの一般的な愛称） 本番終わったら
一緒にラーメン食べにいかへん？」
「あ～！！ 行きましょう 行きましょう 」
となっていて 後で２人からとってもいいお顔の写真が届きました
「現役中 繋がりがなかったのに、こんな風にご縁が持てるなんて嬉しい。有難う。」
とお礼を言ってくれて、
お父さんはみなこを「可愛い人やね
」
みなこはお父さんを「本当に優しくて大きくていい人やね
」 と喜んでいました。
この２人に一緒に出演してもらって本当に良かった
と思いました。
翌日みなことケーキを食べている時に
「私の知ってる人が 「もうこれからは自分の好きな、気の合う人としか お付き合いもせず 好きな事を思う様にして楽しく暮らしていこうと思う」と話している人がいて 私もそうしよう と思ってんねん。」
と言うので、気の小さい私は
「それって もう７０歳くらいになってからの人でないとアカン気がするけど・・・。」
と言いましたら
「私たちでも もういいねん。 ストレスを溜めずに快適に楽しく生きる事が重要
」
と諭されました
舞台でももちろんですが、雨の中ホテルからお稽古場に行く時も もう足は全く引きずっていないので
「足 全然引きずらなくなったね。」 と言いましたら
「なっちゃんは 事故に遭ってすぐの時からずっと知ってるから 経過が分るでしょう。 今でも寒かったり座ったままだったり 固まってしまった後は少し 引きずっちゃうけど、普段は結構大丈夫よ
」
と笑顔でした。
私は事故後 ５日くらいでお見舞いに行き、その後も度々会い 一緒に電車に乗るようにしたりしていたので 杖もなく私と一緒のペースで歩いているみなこを見て どれほど辛いリハビリをしたかしら と思い またみなこを尊敬しました。
今回の発表会のテーマ「生きる」というのはみなこが出てくれるから
っていうのもあったんだよ。
これからも 一緒に楽しもうね
生きててくれてありがとう
