切り場語り
本日、大発表がありました!
新しく、
- 呂太夫兄さん
文春オンラインより
- 錣太夫兄さん
毎日新聞より
- 千歳太夫兄さん
グランシップより
のお三方が、切り場語りとなられました!!!
これまで実際に切り場を語ってこられたお三方。
切り場というのは、物語のいちばんメインになる場面のことです。
この、「切」という文字が番付の名前の上についている方が「切り場語り」という名称を名乗れます。
遡ること江戸時代。
当時は大きな芝居小屋で演劇をする際に、幕府公認の「櫓」がついた芝居小屋で、遊芸許可証というものを所持していないといけませんでした。
そして、その「櫓」のついた芝居の下、人形浄瑠璃で最高峰の演者が名乗ることを許されたのが「櫓下」という地位です。
幕府がなくなり、封建制度も廃止され、誰でも自由に演劇をすることができるようになり、櫓の劇場という制度もなくなります。
ともなって、櫓下という名称も使われなくなりました。
演劇や工芸の方々などが宮家から位をいただく制度はその後しばらく残っていたのですが、そちらも太夫は山城少掾師匠を最後に昭和でなくなりました。
そうして現代、「切り場語り」という名称をもって、太夫の最高位を指すことになったのです。
今回の切り場のお三方の認定で、切り場語りは四人となりました。
ちょうど越路太夫師匠から住太夫師匠にいたる昭和後期から平成中期の頃のようです。
芸事のことですから、お客さまに楽しんでいただくことが一番。
位、位とはいいますが、何にしてもコロナ前おそらく歴史上もっとも多くのお客さまに来ていただいていた頃の賑わいを、コロナが落ち着いたころにも同様に皆さまに楽しんでいただくことを目標に、どの地位の演者も精進してまいります。
これからも人形浄瑠璃文楽をよろしくお願いいたします。
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