初めての文楽にオススメ!
9/4から9月文楽東京公演が始まりました!
今回の公演は3部制でチラシは
![](https://stat100.ameba.jp/ameblo/entry_designs/v1/sources/assets/pop03_frame02_bg.jpg)
千秋楽は9/21。
●第1部 (午前10時45分開演)●
寿式三番叟 (ことぶきしきさんばそう)
双蝶々曲輪日記 (ふたつちょうちょうくるわにっき)
難波裏喧嘩の段
八幡里引窓の段
●第2部 (午後2時15分開演)●
卅三間堂棟由来 (さんじゅうさんげんどうむなぎのゆらい)
平太郎住家より木遣音頭の段
日高川入相花王 (ひだかがわいりあいざくら)
渡し場の段
●第3部 (午後5時15分開演)●
伊賀越道中双六 (いがごえどうちゅうすごろく)
沼津の段
伏見北国屋の段
伊賀上野敵討の段
さて!
今回の公演から独断と偏見で選ぶ初めての文楽にぴったりの部をご紹介したいと思います。
今回の公演でぴったりなのは…
ズバリ
第2部!
今回の第2部の演目
卅三間堂棟由来
と
日高川入相花王
この2つのお芝居は2つともファンタジーです!
えっ!
古典芸能にファンタジーがあるの!?
と驚いた方も多いはず。
古典芸能+ファンタジー、実はあるあるで、設定の一部がファンタジックだったり(敵を倒すためにアイテムを探し出さなければその魔法じみた力を封じ込められない!みたいな)、今回の第2部の演目のように、お芝居がまるまるファンタジーというものもあります。
まず一つ目の演目、
卅三間堂棟由来
ヒロインはなんと、柳の精です。
転スラ的にはドライアドさんです。
その名も「お柳(りゅう)」
分かりやすかー
お柳さんは人の身として恋をし、子どもももうけています。
このお柳さんがチラシの
この人です。
早替わりもあって、柳の精であることを告白するシーンでは
このような見た目になります。
ところで、小難しそうなタイトル
卅三間堂棟由来
ですが、
卅三間堂というのは京都にあるお堂のことです。
平安後期、院政を行った後白河上皇が、自身の職住兼備の院御所内に、当時、権勢を誇った平清盛の資財協力によって創建したものでした。
ところが、そのお堂は建長元年(1249)、火災により焼失し、鎌倉期・文永3年(1266)に再建されたのが現存のものです。
その再建に際して、棟木(屋根の骨組みに使われる木)にしっかりした物を使わないといけません。
そこで、お柳が宿る立派な柳の木が切り倒されてしまうのです。
お柳さんはどうなってしまうのか!?
切ないけれど、シンプルでしかも今回上演のバージョンは立ち回りなどもあり、見応え抜群です。
二つ目の演目
日高川入相花王
「渡し場の段」
現在ではこの渡し場の段のみ上演されます。
渡し場の段だけが上演されるようになった経緯はわりと入り組んでいて、今日のテーマにはそぐわないので、詳しいことはnoteに書こうと思います。
さて
この渡し場の段、こちらもファンタジーです。
原題は和歌山県に伝わる安珍・清姫の伝説です。
ヒロインの清姫は、安珍のことが好きなのですが、安珍は他に女の人を作って逃げてしまいました。
そして清姫はその後を追っていくのですが、そこに日高川という巨大な川が彼女を阻みました。
川を渡す船頭はすでに安珍に買収されていて、清姫を船に乗せようとしません。
清姫は怒りのあまり、その姿が鬼のような蛇の姿に変わってしまいました。
そうして、日高川に飛び込んで川を渡っていくのでした。
![](https://stat100.ameba.jp/ameblo/entry_designs/v1/sources/assets/natural01_frame_bg_v2.jpg)
オススメの2つの演目!
とても観やすいお芝居なので
ぜひご覧ください!!