はじめての文楽。
人形浄瑠璃文楽の太夫(*声優に該当します)、豊竹
今日は
伝統芸能ってきくとすごく敷居が高くて難しそうなんだけれど、最初に観るのにオススメの演目はありますか!?
という質問にお答えしようと思います。
@sakiju
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今日ご紹介するのはこの演目!!
さて、はじめての方に観ていただきたい演目、どんな物語が好きかというのは様々だと思いますので、何度かに分けて色々なパターンではじめての方でも観ていただきやすい演目をご紹介したいと思います。
今日ご紹介するのはこの演目!
義経千本桜より
道行初音旅
河連法眼館の段
皆さんご存知の源義経のお芝居です。
義経千本桜というお芝居は大きく三つのお話に分かれます。
この「道行初音旅」〜「河連法眼館の段」はその中の一つです。
義経を愛した静御前と義経の家来忠信が、吉野(奈良県)に隠れている義経のもとにむかって旅をしているところから始まります。
数々の伝説を残している義経のエピソードの中でも、もっとも有名といっても過言ではない物語。
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ストーリーで楽しむ
文楽・歌舞伎物語(3)
「義経千本桜」
中学生の時にはまりました。
このお芝居、私がはじめて観たのは中学生でした。
ものすごく興奮しました。
道行初音旅は、舞踊形式になっていて、静御前と忠信の美しい舞と、狐が忠信に化ける早変わりに目を奪われました。
そうです。
ここで登場する忠信は狐が化けているのです。
この狐ちゃんがお芝居のキーになります。
平家に勝利したあと、源頼朝は弟の義経のことを疎ましく思い、排除しようとしたのは有名なはなし。
頼朝軍に追われ、厳しい監視の目をくぐり抜けながら義経は北へ北へと逃げています。
法眼というのは僧侶のことで、この場面での義経は河連さんの館に匿われているのです。
そこへ静御前が狐忠信に護衛されながらやってくるのです。
さて、この狐忠信がどうして静御前の前に姿を現したかというと、彼女が所持していた鼓「初音の鼓」に使われている革が、両親狐の革だったからなのです。
そのことを知った義経はこの狐に「源九郎」という名を与え、初音の鼓を彼に与えたのでした。
ざっくりとこのようなエピソードなのですが、このお芝居は人形浄瑠璃で初演され、歌舞伎で再演され、その後は途切れることなく300年近くの間上演され続けているお芝居です。
見どころは先ほどもご紹介した早変わりにはじまり(人形自体の衣装も早変わりしますし、忠信を使う人形遣いの衣装も早変わりするというダブル早変わりです)、狐忠信のふとした拍子にでる「狐らしい仕草」、道行での静御前と忠信の舞。
聴きどころは、道行での大勢の太夫・三味線による美しい旋律。
この道行は三大道行といって、文楽・歌舞伎史上もっとも人気の高い道行作品なのです。
河連法眼館の段での、狐忠信が物語るシーンでの「狐言葉」。
ラストの狐忠信が大喜びしながら、義経を守ると誓うシーンでの節付け。
とにかく見どころ聞きどころが山盛りな上に、狐が両親を慕ってやってきたという情にうったえる設定が、ファンタジックなのに非常に普遍的で、感情に訴えるお芝居となっています。
明るく、美しく、これぞ伝統芸能!!という見応えもあり、ストーリーもシンプルでわかりやすいお芝居です。
ぜひご覧ください。
お待ちしています。
三大名作のひとつ!ぜひ!!
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