NHKで公開収録。古典芸能鑑賞会。文楽と歌舞伎のコラボ。 | さきじゅびより【文楽の太夫(声優)が文楽や歌舞伎、上方の事を解説します】by 豊竹咲寿太夫

       
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ぶんらく
と歌舞伎で義経千本桜








見台









今日はNHKホールにて古典芸能鑑賞会の公開収録でした。

わたしの師匠と燕三兄さん、燕二郎くんのツレ弾きで義経千本桜の「河連法眼館の段」を

歌舞伎、時蔵さん、菊之助さん、梅枝さんの義経・忠信・静御前という滅多にない合同上演でございました。




前回わたしの師匠は今回の形で、お亡くなりになった勘三郎さんと三十年ほど前にされたそうです。




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河連法眼館の段は「八幡山崎」の部分を歌舞伎の演出、「切場」を文楽のベースでいたしまして、結果としまして両者の息の運び方の違いがよくわかる稀有な公演でございました。



わたしは手伝いとして同行したのですが、改めて義太夫というものの特異さと、息の遣い方、間の持ち方、詰め方の重要性と、それを身体に染み込ませることの難しさを感じました。





同時に、演技というものの多様性と、型として今も進化し続けていることの恐ろしさ、少し目を背けただけでそれは継承できなくなることの隙のなさを実感いたしました。



井の中の蛙といいますが、

さしずめ今回は、大海の蛙が、別の大海の蛙と迎合し、それぞれの潮の流れを大きく深いところで交流させた、そのように感じました。




手伝いとして同行し、もっとも近くもっともフラットにこの河連法眼を観ることができたのは、例えるならば望遠鏡で二つの銀河を一度に視野へ入れたような心持ちでした。


地球から眺めていてもわれわれの銀河の全容は分からないけれども、身を引いて眺めるとその全容が見えるというような、そんな感覚です。



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舞踊ではたびたびある文楽座の演者と歌舞伎・舞踊の合同上演ですが、「義太夫狂言」となると話は別でございまして、こちらは滅多にあることではございません。




それこそ遠い昔はタブーだったことでございます。



近年でもこのように何十年に一度というようなことでございますので、今回は貴重な経験をさせていただきました。



自身にとってなによりも良かったのは、間近で「観る」ことができたという事実です。




「出て」いたら分からない感覚でした。




とても大きな財産をいただいた気がいたします。



放送はまだ先ですが、皆さまお楽しみにしていてください。






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