初春公演の後半まとめ。それと「女殺油地獄」イラスト。 | さきじゅびより【文楽の太夫(声優)が文楽や歌舞伎、上方の事を解説します】by 豊竹咲寿太夫


毎公演、必ず道具撮影の日というのがあります。

その公演で使っている道具をきっちり記録しておく日なのです。

だいたい、公演中の撮影なので、撮影してすぐに所定の位置に戻さなければいけません。
なので、小道具部屋や楽屋からほど近い、大道具用エレベーターをスタジオにして、撮影をするのです。






勘十郎さんのデザインされたラベルの日本酒が発売されています。
ツイッターまたはインスタで「かなわ商店」さんを検索してくださいね。

お酒そのものが美味しく、芳醇な香りが特徴的です。

甘いお酒が好きで、日本酒を敬遠していた人にも楽しんでいただけるお酒だと思います。





土門拳さんという、非常に有名なカメラマンさんがいらっしゃって、文楽の関係者と深い絆を作り、素晴らしい写真を撮ってらっしゃいます。

「文楽」という写真集の中に、上のエピソードがありました。
豊竹山城少掾師匠はぼくの大師匠にあたる方です。
エピソードは土門拳さんがまだ文楽へ出入りし始めて間もないころの話です。
皆から邪魔者扱いされ、小馬鹿にされていた土門拳さんに、当時の最高位の演者である山城師匠が非常に丁寧な対応をされたことを境に、全員の態度が変わったのだそうです。




織太夫兄さんは名字は変わりますが、咲太夫一門のままです。

そもそも、師匠は元々「竹本」ですので、むしろぼくの「豊竹」のほうが浮いてしまいます。笑笑





ワンコイン文楽のレクチャーも担当させていただいております。

その時々でレクチャーの方法を変えていますので、一度と言わず二度三度お越しください。笑






ということで、長かった初春公演もようやく昨日で千秋楽を迎えました。

今月は師匠とともに終演後にロビーで立っていたこともあったので、お見かけした方もたくさんいらっしゃると思います。

「少し痩せましたか」とお尋ねいただいたことも何度かありました。ご心配をおかけしています。

実際、年末から年始にかけて少し痩せまして、太夫としてはどうかと思っております。笑

ぶよぶよにはなりたくないですが、がりがりはどうかと思う今日この頃です。笑



今日は東京新聞で連載中の「ぶんらくスケッチ」掲載の日です。


今回「女殺油地獄」をテーマにしました。
以前描いた「女殺油地獄」は与兵衛を前面に如何にもおどろおどろしい絵を色鉛筆で描きました。
ですので、今回はお吉の感情を前面に、同じ色鉛筆で柔らかいタッチを目指して「殺し」の直前を描きました。

なので、柔らかいタッチの中に、「殺し」の歪な雰囲気を取り入れ、違和感のある絵にしてみました。


中日新聞には明日掲載されると思います。




ウェブ版もあります(*´ㅂ`*)












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