牛若丸はジェンダーレスイケメン | さきじゅびより【文楽の太夫(声優)が文楽や歌舞伎、上方の事を解説します】by 豊竹咲寿太夫

このあいだのつづき。



「五条橋の段」の牛若丸(義経)は、今流行りのジェンダーレスイケメンです。
史実はともかく

物語に出てくる義経はどれもこれもだいたいイケメンニコニコ



AQUOSのCMできゃりーぱみゅぱみゅさんがされてもおかしくないのです。


ジェンダーレスイケメンは今に始まったことではなく、「五条橋の段」で僧の弁慶が牛若丸とすれ違う時にこんな文章があります。


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橋のほとりの青柳の
糸より細き腰つきにて
すっくと立ったる女姿。
傘傾けて面映ゆぶり。

弁慶もとより法師の身。
女に何と言いかけん。
言葉も艶めく気色に恥じ、
橋の片方を過ぎ生けば、

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超色っぽかったわけです。

で、弁慶はお坊さんですし、女の人に目移りしている場合ではないわけです。

なので、目線を伏して通り過ぎようとするのですね(*´ω`*)



義経の物語は星の数ほどありますが、だいたいが小柄でしゅっとした人物像です。

対照的な筋肉ごりごりのマッチョ弁慶の王道コンビが、まさしく大ヒットする要因です。
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また、義経という人は、しゅっとしてジェンダーレスな見た目ながらなんとも男らしく、そのギャップに萌えたのでしょう。



ジェンダーレスもギャップ萌えも、昔から変わらず胸キュンの要素なのですねニヤリ