「何もできひんくせに何偉そうに言うてんねん」

 

これはリウマチになり障害者になったころ

口げんかの最中に娘から言われた言葉

 

「あんたがこんな体で役立たずやさかい苦労するんやで」

 

これは元嫁から介護を放棄された時に言われた言葉

 

でも経済的には苦労せず生活できていたのに何故と思う

 

人は自分が一番大切と思い生きている

確かに自分自身を粗末にするような人間はいない

 

元嫁や娘が放った言葉は覆せないし 俺はその言葉を忘れることができない

執念深い奴と言われようが ねちねちタイプと言われようが

忘れることができないし 忘れてはいけないと思う

 

孫や家族と楽しく食事をしていても

ふと思う

 

「あぁ 俺は役立たずなんやった」と

 

以前 一人が好きといったり一人で生きようと思うと言った原因の一つだ

だから みんなの前では食事を作ったり 孫の欲しいものは買ってあげたり

家族の邪魔にならないように頑張ってきた

歩くのも遅い 「何してんの はよ行くで」と言われても

「あぁ」といって何も言わなくなった

 

人間というのは知れば知るほど面白く 心はさらに奥深く面白い

心深層とでも言うべきか 深い心の奥底にある本心

自分だけしか知らない世界であり 人を拒絶する世界でもある

 

生きてきた時間が長いほど深層は深く広いのだろう

深層の中にはいくつも引き出しがあり 年齢ごとに分かれ

心の負担が重いものほど深い位置にある

 

記憶と心はリンクいわいるつながりがあると思う

ひどく傷ついた記憶は思い出したくないため心の奥にしまう

 

そしてカギをかけてしまうこともある 一種の心の乖離である

解離した記憶は思い出すこともあるがほぼ思い出さない

思い出すときはフラッシュバックであり恐怖と不安を伴う

 

そうやって人は生きている 毎日出会う友人職場の人間

町ですれ違う様々な人 みんな心に悩みを持ち 隠し 虚栄を張り

何事もないかのように生活している

 

言葉の重みを知っていたなら暴言や罵倒しないはず

でも自分が大切なせいかつい口走る

 

これからの世の中が少しでも人に寄り添う言動ができような人達が

増えるといいなと思う

 

壊れた心の破片は見つけにくいから

 

じゃぁまた