うつ病と私 -50ページ目

諦め

問題を解決するって、

絡まった糸をほぐすように、
全てを元から直さないといけないと思っていた。

でも、そうじゃなくても良いんだよね。

根っこまで解きほぐれなくても、
諦めれば良いんだ。


今まで私は、
自分が納得していないから、
根本から解決しなければならないと考えていた。

なんて自己中心的な考えだったんだろうね。


相手にとってはとっくに
『過ぎた事』
だったんだ。

過去の過失を
いつまでも蒸し返す
私の方がよっぽど最低な人間だ。


絡まった糸にハサミを入れよう。

一カ所切るだけでも、
案外スルッと絡まりが解けるのだから。

笑顔

今までも、今のように生きていくことが辛くて堪らない頃があった。

むしろ、辛い年月ばかりだったと言った方が正確かもしれない。

でも、私にも20歳過ぎから3年間くらい、
生きることに喜びを見出だした時期が確かにあった。


ある日
トイレの鏡で見る自分の顔に
はっとした。

口角がキュッと上がって、
幸せそうな顔をしていたから。

いつも口角が下がり、眉間にシワの寄った、
不幸を背負ったような顔をしていたのに…

その時、
自分の周りを取り囲っていたガラスのような壁がなくなっていることに気付いたんだ。

世界がクリアだった。

初めてコンタクトレンズを着けた時のような快適さがあった。

空気が澄んでいて美味しくすら感じた。


人生ってこんなに楽しいんだ!

余計な悩みのないことが
そんなに楽なことだと初めて知った。


何か特別なことがあった訳ではなく、気付けばただ日々楽しくて仕方なかった。

毎日が楽しくて楽しくて…

問題から逃避していた。

そんな日々に終止符があるとは思いも寄らず、

何もかもが楽し過ぎて、

人知れず、一人涙した。


それまでの辛い年月を乗り越えたから、
それからはずっと楽しく過ごせると勘違いしてた。


問題の本質から逃げてるだけだったのに…

辛い日々に舞い戻るなんてこと、
よく考えれば分かったのに…

楽しさに目が眩んでいたんだね。


今こそ、問題を直視する時なんだ。

辛くても、目を逸らしたくはない。

これからの楽しい人生のために。

本当の幸せを手に入れるために。

何で