開店時間 | すいません、日本酒しか飲めません。

開店時間

今日は月曜日。


昨日の「寒鱈祭り」の後片付けをしつつ、毎日の日課的業務となっている旅館さんへの配達と伝票の作成。


週始めなので、郵便局やら銀行やら4軒もの金融機関をあっちへ行ったりこっちへ行ったり・・。

そんなこんなで午後1時をとうに過ぎていた。


佐野屋の開店予定時間は12時。


まあ、正直あんまり守れたことはないんだが。



毎日仕事の終わる時間が午前2時とか3時で、時には午前4時ぐらいまで仕事をしているのが普通だったりの生活で、朝も5時ぐらいから仕事をしている時もあれば、9時過ぎぐらいからだったりと、ここ数年6時間以上寝たことがない生活を続けているんですが、なかなか12時に佐野屋を開店できないんです。


時にはお客様に「この店はいつ開店しているんだ!」とお叱りを受ける事も多々ありますが、これ以上はもう、寝ずに、風呂も入らず、食事もとらず、という生活でなければ無理な状態なので、何卒ご了承くださいませ<(_ _)>


この話をすると皆さん「どうしてそんなにやることあるの?酒屋さんって配達してお店閉めればそれでその日は終わりじゃないの?」と言われる事がほとんどです。


「配達してお店閉めれば終り」は、酒屋というものが『免許』に守られていた私の親父世代での話ですね。



今の私は、午後9時過ぎに佐野屋を閉店し帰宅、帳簿を付け終え、遅い夕食を終えた後に、ネットからの注文・決済の手続きを行いメールの返信作業、その後ネットで受けた確定注文分を梱包荷造り作業。この段階で普段なら午前12時ごろ。


それから翌日仕入れ分のお酒や食品の発注、検品等など。この時点で通常午前2時ぐらい。


その後、新商品が入荷の時は、ホームページの更新作業と、ブログや商品入荷情報メール内容作成。


それから、イベントなどがあった時には企画の作成、日本酒コラムの原稿依頼があった時には原稿作成などをしていたり、セミナーや講演依頼があった時には資料の作成等など・・・・・・。この時点で繁忙期であれば午前4時半を過ぎていますね。



日々の日常がこんな感じなので、どうしても佐野屋の開店時間が不規則になってしまいがちです。


こんな不便な酒屋ではありますが、沢山のお客様に応援頂きなんとかやっています。


不便さを楽しんでくれるお客さま(?)に囲まれてほんとにありがたいです。


昨年末に、他県からお越しのお客様に開店時間についてクレームを頂いた折、「なんて殿様商売な酒屋さんなの、鶴岡ではこれでもいいの」と言われました。


さすがにかなりへこみましたが、でもうちはいいんです、これで。


速さや、安さ、便利さを望まれる方は郊外の大型店や、スーパーやコンビニを利用されればいいわけで、そこに対抗しようとは露とも思わずに出店した地酒屋です。



佐野屋に訪れるお客様の半分近くの方が「お酒の飲めない、飲まない方」なんです。そして特徴的なのが、御家族の中にも「お酒を飲める方がいない」方の来店頻度が高いんです。


なぜかというと、そんなお客様が皆さん口を揃えて言われるのが、
「大きいお店に行っても何を選べばいいのかわからない?誰に聞いていいのかもわからない」


「スーパーに行ってもあまりに多い品数で、何を買えばいいのか?店員さんに聞いてもほとんどがパートさんやアルバイトの方で、聞かれた方も途方に暮れているので、人づてに聞いてこの店に来ました。」


と、言われると妙に気持ちが入りすぎて、高いお酒を勧めれば商売上手なんでしょうが、自分の好みで勧めて、結果お客様が目を付けたものよりも安い方を勧めてしまうダメ商売人っぷり!



でも、いいんです、こんな店ですから。(嫁さんには怒られますが・・・。)


「早い、安い、便利」はそれと引き換えに優しさを無くしているように思います。


お店で販売するのも人ですし、お酒を造っているのも人です。それを買い求めるのも人です。


いつも同じように安定供給、同じサービスというのは、知っている人には便利なシステムですが、知らない人には無機質で冷たく、関わりにくいシステムなんです。


知識がなければ買えないものは嗜好品じゃありません。


「自分は自分だから」とオレ流を貫くのは恰好がいいように一見えますが、実は今の時代は「オレ流」を貫くには他者の何倍もの情報を掴み、時代に敏感にアンテナを磨き、冷静な自己分析を出来ないと出来ないスタイルなんだと今さらながら実感しております。


お酒の知識と愛情、取り扱い品の味わいに関してはどこにも負けてないと思っております。


そんなことを言い訳に明日も遅刻してしまうのだろうか?


いやいや頑張って12時開店を目指します!(`ロ´;)


すいません、日本酒しか飲めません。

追伸、

業務連絡「偽物バイク野郎」さんへ、

ここにきて、疲れとストレスが半端ないので、疲労回復とストレス発散の為に遅ればせながら「新年会」でもやりましょう!2人っきりで(* ̄◇ ̄*)/~どう?場所はいつもの「族(やから)の店」で!