このブログは、日本酒×スイーツ ペアリング研究サイトです。
日本酒とスイーツのペアリングを研究している中で、今回チャレンジしたのはかりんとう饅頭。
甘くてしかも油で揚げているかりんとう饅頭とペアリングできる日本酒はあるのか?
熟成酒「玉川タイムマシーン 2018BY」と合わせてみた結果を詳しくお伝えします。
・かりんとう饅頭の特徴
・日本酒とかりんとう饅頭、ペアリングのポイント
・かりんとう饅頭とペアリングする日本酒
・かりんとう饅頭と日本酒、ペアリング結果
・日本酒とかりんとう饅頭、ペアリングまとめ
かりんとう饅頭の特徴
それにしてもお饅頭を揚げるって誰が考えたのでしょう。
天才ですかっ!!!!
って褒めてあげたい。
甘い甘いお饅頭はそれだけで幸せなのに
それを揚げてしまうなんて!
油のコクが加わって、一気に幸せレベルが10段階くらい上がりますね!
今回は、セブンイレブンのかりんとう饅頭で日本酒とのペアリングを試します。
外はカリッと香ばしく、中はしっとり甘いこしあん。
油で揚げられた生地には黒糖のコクがあり、
口の中でふわっと広がる甘味と香ばしさが特徴です。
この「ぶっとび甘い和菓子」をどう日本酒と合わせるか…ペアリングの腕が問われる和スイーツです。
と言うのも「ぶっとんで甘いスイーツ」は、
ほんとうに日本酒に合わせるのが難しいのです。
ネット検索していると
「繊細なこしあんには繊細な吟醸造りの日本酒を」という記事をよく見るのですが、
実際やってみるとそんな簡単なもんじゃない。
あんこの甘さが日本酒の甘さをかき消してしまって、
せっかくの日本酒が酸っぱく感じます。
さらには吟醸系の日本酒が持っている、
リンゴ酸やクエン酸などの鋭い系の酸があんこの甘さをぶった切ってしまい、
あんこの甘い世界までも楽しめなくなることが多くあるのです。
じゃぁあんこは日本酒に合わせなくていいんじゃない?
緑茶でいいんじゃない?
と思うじゃないですか。
でも、私は日本酒とスイーツのペアリングの可能性を深堀していきたい。
限界にも挑戦したいのです。
ということで、続けていきます!
かりんとう饅頭の味わいまとめ(★5つ満点)
塩味:★★☆☆☆
甘味:★★★★★
酸味:★☆☆☆☆
旨味:★★★☆☆
苦味:★★☆☆☆
味わいチャートには出てきませんが、
油で揚げているため非常にボリュームを感じます。
日本酒と合わせるときはボリューム感を合わせることも大事になってきます。
また、揚げている香ばしい香りもポイントの一つ。
日本酒とかりんとう饅頭、ペアリングのポイント
吟醸系や淡麗系の酒では、香りも質感も和菓子に負けてしまいます。
香りや味わいに共通点がないため相乗効果が生まれません。
つまり、繊細な日本酒はこのペアリングには不向き。
そのうえで、かりんとう饅頭の個性を見ていくと…
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突出した甘さと黒糖の香ばしさ
-
油で揚げた生地のコクとボリューム感
-
豆の旨味
この個性を受け止め、さらに高めてくれるのは、甘くて重厚な熟成系の日本酒です。
かりんとう饅頭とペアリングする日本酒
今回、かりんとう饅頭とペアリングする日本酒として選んだのは…
玉川 タイムマシーン 2018BY(木下酒造/京都府)
BYというのは「ブリュアリーイヤー」、「酒造年度」という意味です。
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濃醇甘口、しっかりとした熟成香
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しょうゆやカラメル、ビターチョコのような香り
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高い粘度とまろやかな舌ざわり
これは、まさに「甘くて香ばしい」かりんとう饅頭にぴったりの一本じゃないですか!
木下酒造さんは京都といっても
銘醸地としてよく知られる「伏見」ではなく、
日本海側にある酒蔵です。
伏見の日本酒は「女酒」と言われるように、
柳のようにしなやかでやわらかく、
余り突出した個性を感じないものが多いんですよね。
京都の繊細な料理に勝ってしまわない日本酒が求められてきたからでしょう。
こういういことを考えると、日本酒は歴史の中で食事とともに磨かれていったのだとしみじみ感じます。
一方で同じ京都でも日本海側には
木下酒造さんをはじめたくさんの酒蔵があり、
こちらのエリアの日本酒は総じて個性的!
食文化が違いますからね。
漁師さんたちの食事に合う、
力強い日本酒もたくさんあります。
中でも木下酒造さんの日本酒は、
しっかりとした旨味と力強さを持ち、
熟成に耐えられる強度があります。
「タイムマシーン 2018BY」は、
酒屋さんで買った時点で7年熟成でした。
珈琲を思わせる深い色味に「時」を感じます。
自宅でもっと熟成させても良さそうです!
かりんとう饅頭と日本酒、ペアリング結果
いざ実食!
まず、かりんとう饅頭のカリッカリの食感にびっくり。
セブンのかりんとう饅頭、他のメーカーのに比べてカリカリ強度がかなり強いです。
そのあとに広がる、黒糖の濃密な香ばしさと甘味。
油のコクもあり、少量でもかなりボリュームを感じます。
ここで玉川を少し。
すると…香ばしい香りに、日本酒の熟成香が自然に重なる!
香りのレイヤーが一枚追加されたような感覚。
さらに圧巻だったのが舌ざわりと甘味のバランス。
饅頭のやわらかで密度のある口あたりと、
タイムマシーンのとろみある粘度が一体となります。
おーーこの感覚好き!
思わず拍手です。
日本酒がしっかりと甘味を持っているため、甘さのバランスが完璧。
熟成によるコクが饅頭にさらに深みをプラスし、味の奥行きがどんどん広がります。
かりんとう饅頭とペアリングする日本酒として、
玉川タイムマシーン2018BYはまさに、パーフェクトでした。
日本酒とかりんとう饅頭、ペアリングまとめ
- かりんとう饅頭のような「ぶっとび甘い和菓子」には、同じくしっかり甘く重厚な日本酒を。
- 吟醸香や軽やかすぎる酒はNG。
- 熟成酒の香ばしさかりんとう饅頭の香ばしさにマッチする。
- 甘みたっぷりの熟成酒(玉川タイムマシーン2018)とかりんとう饅頭は、質感と香り、甘味の重なりがパーフェクトなペアリング。
- ただし、かりんとう饅頭と日本酒、どちらも重厚なので量は少なめがベター。
- 「甘い×甘い」は難しいペアリングだけれど、方向性が合えば極上のマリアージュになる…そんなことを改めて実感した体験でした。













