“酒毎”をご覧の皆さん、こんばんは。本日は前回の江戸前鮨“TATSU SUSHI”のフードコートとは思えぬ旨さに靴ズレしているのも構わず、席から立ち上がってリングに向かってしまったのラウンドです。

 

 

 

 

 

 

店内は“立ち”で5、6人というところでしょうか?こじんまりとしたカウンターのド真ん中に乗り込みました。飲物を聞かれたのでとりあえず日本酒、それも地元、成田のやつがあるということでまずはそちら、鍋店(なべだな)株式会社の不動 純米超辛を頂きました。

 

 

 

 

 

 

日本酒度+15度の超辛口でキレがとても良かったですし、地酒を頂くって"現地に居るんだ"という特別な気分も手伝って、より旨く感じられます。※お通しはワサビ茎の漬物。

 

 

 

 

 

 

リングに上がって最初に頼んだのは白身のマダイのコブ締めと……

 

 

 

 

 

 

光物のコハダ。どちらも赤酢のコクと塩味のキレが効いていて、まさに江戸前鮨を食べている実感に浸れます。

 

 

 

 

 

 

次はフードコートに出前してくれた大将が私に気付き“あれ?さっきの??”と声を掛けてくれました。自分で言うのもなんですが、盛り込み食べたあとソッコーで立ち食いに行った意気へのお返しなのでしょうか、軽く炙った“鮭とば”をサービスで出してくれました。※大将、見た目は無口で仏頂面していますが、話してみると同じテーブルまで下りてきてコチラのトークに合わせてくれます。

 

 

 

 

 

 

この他にも"にぎり 京(みやこ)"の盛り込みには入っていない鮨種や仕事物を頼みました。マダイ昆布〆、コハダに続いて頼んだ赤貝。私、無類の貝好きでして、その中でも赤貝は間違いなくトップクラス。この食感と貝の持つ独特な風味が良いですね。※時間があればヒモも頼んでいたと思います。

 

 

 

 

 

 

煮ハマグリ。大分県佐伯市の佐伯寿司のみならず、新鮮な魚介が手に入る大分県では鮮度と素材の味で勝負するため仕事物はほとんど食べられません。なのでコハダや煮ハマグリなどの仕事物には真剣憧れます。盛り込みに入っていたアナゴの煮ツメは塩味が勝っていて少し残念に思いましたが、こちらの方は普段の甘い煮ツメで美味しかったです。

 

 

 

 

 

 

最後はマグロ三種、最初はマグロ赤身のヅケから。ここでは“ヅケ”として時間を掛けて仕事した物は用意していないらしく、注文して5分ほど漬け込む浅ヅケなら対応可能とのことでお願いしましたが、やはりシッカリと漬け込んだ物が旨いと思いました。※マグロ自体はおいしく頂きました。

 

 

 

 

 

 

次はマグロ中トロ。私はマグロの風味ってある意味“血”の味わいだと思っていますが、中トロってアッサリとドッシリの間を取った感じで万人受けする味。ふと思ったことは同じ中トロで赤酢、白酢で食べ比べしてみたいとも思いました。

 

 

 

 

 

 

最後の〆はマグロ大トロ。隠し包丁を入れてくれていますが、おそらく脂の旨さに負けないよう、より多くの醤油が乗る仕様にしているのだと思います。だってそのままでもトロけますから。

 

 

 

 

 

 

でっ、これはフードコートでも思ったことですが、甘い酢飯、甘い醤油に慣れた九州人にとって、赤酢を使った江戸前鮨はそれなりにリスクがあると思いました。素人なので、この先はもう少し勉強して述べてみたいと思います。※繰り返しますがマグロは美味しく頂きました。

 

 

 

 

 

 

成田空港T3のTATSU SUSHI、リング(立ち食いカウンター)に移ってからの時間は約50分、見事にカウンターパンチを喰らいましたが倒れない……実は立っていることを(足の痛みも;)忘れさせるくらい疲れない楽しい空間だったのです。これで東京に行く楽しみがまた1つ増えました。次回は最初からリングでファイトしてみたいと思います。(つづく)