●特定名称 特別純米酒
●原料米 三重県産「山田錦」 (精米歩合60%)
●酸度 1.7 ●アミノ酸度 1.2
●日本酒度 +2 ●アルコール度 15~16%
●酒造年度 H16BY
ゆっくり【完熟純米酒】を
じっくりと…
「成人の日」を過ぎてから寒さが厳しさを増して、東京でも最低気温が0℃以下となる日が出てきました。
こんな寒い夜はやっぱり「お燗酒」に限るのですが、WEBサイト上のSAKE SHOPで、チョットお燗にして呑んでみたくなるお酒を見つけて、早速取り寄せてみたのがコレ、
【若戎 完熟純米 三重山田錦】です。
これは三重の若戎酒造が、地元の農家と契約栽培した「山田錦」で醸した特別純米酒を、一度瓶詰めした後で18℃の低温貯蔵庫で2年間じっくりと熟成させたもので、敢えて「古酒」とは呼ばずに「完熟純米」というネーミングで出されています。
香りは「干し海老」や「干し椎茸の戻し汁」を想わせる熟成香がまずはっきりと感じられ、それに「アーモンド」etc.のナッツ類の香りや、「クローブ」etc.のスパイス類の香りも加わって、「やや複雑かつふくよかな熟成香」が広がります。
冷やで呑んでみると、やや強めで厚みのある酸が主張しながらも、豊かな旨味と心地良い甘味と共に全体のバランスは取れており、「インパクトのある飲み口でやや力強さを感じる味わい」のお酒でした。
お燗にして呑んでみると、熟成香は思った程には強くならず、味わい的には酸がより一層引き立ちつつ、全体の味わいはまろやかになってゆきます。
今回は「じっくり熟成酒」に合わせる料理ということで、やや語呂合わせの感もありますが、まずは「じっくり」というキーワードから、
【じっくり煮込んだ豚の角煮】を選んでみました。
残念ながらこの料理は、決してお酒と合わない訳ではなかったのですが、「若戎 完熟純米」のしっかりと主張する酸と、柔らかく煮込んだ「豚バラ肉」の脂身の部分の独特の甘味が、口の中でやや平行線を辿ってしまい、利き酒師としては、ややハズレの組合せを選んでしまったのかなと反省してしまいました。
【ミモレット18ヶ月熟成】を合わせてみました。
このチーズはフランス産の「セミハードタイプ」のチーズなのですが、6ヶ月~24ヶ月と熟成させてゆくことによって、段々と固くなって味わいも凝縮してゆきます。
個人的には12ヶ月又は18ヶ月熟成のものが、固さの度合いや味わいがまるで「からすみ」のようになるので好みの熟成期間なのですが、これを家庭用の「ピーラー(皮むき)」を使って薄くスライスして食べると、味わいも強過ぎずより一層美味しく食べられます。
チーズの説明が長くなってしまいましたが、この組合せは「ミモレット」の凝縮された旨味とやや強めの塩味,そして「若戎 完熟純米」の熟成感のある味わいが、口の中でより複雑に絡まりあってゆくようなイメージで、なかなか相性の良い組合せでした。
こんな風に熟成による香味の変化を愉しむのも、日本酒の大きな魅力の一つなのですが、「熟成させたハードタイプのチーズ」と、様々なタイプの日本酒の相性を、更に色々と試したくなってしまいました。

