純米生原酒 亀の尾仕込 菊の司【岩手県】 | 酒と神社とテクノと私

酒と神社とテクノと私

呑んだ日本酒、参拝した神社、テクノをはじめとする様々な気になった音楽の紹介です。
なかなか県外へ出られないので、熊本県外の神社への参拝へ行けません。

岩手県盛岡市の菊の司酒造のお酒です。

1772年から約250年ほど続く酒蔵で、サケも遡上, 産卵する中津川が蔵の裏を流れ、その伏流水を全ての工程に使用しているそうです。

 

 

720mlで¥1350

アルコール度17%

幻の酒米「亀の尾」を60%精米で100%使用です。

 

使用されている酒米「亀の尾」は、先日の熊本県の酒「熊本神力」に使用されている「神力」と同様に復活した幻の酒米のようです。

農林水産省によると日本全国で栽培されているお米の品種は約850種、そのうち酒米は100種類を超えるほど。

「亀の尾」はそれら食用米, 酒米の多くの祖先にあたる品種とのことです。

山形県の阿部亀治が在来品種である「惣兵衛早生」の中で冷害に強い稲を発見し、数年の歳月をかけ強風, 冷害や病気に強く収穫量を確保できるように改良を重ねたのが「亀の尾」です。

当初は違う名前で呼ばれていましたが、後に阿部亀治の名前から文字を取り「亀の王」、本人がそれは恐れ多いとのことで「亀の尾」と呼ばれるようになったようです。

「ササニシキ」, 「コシヒカリ」などの食用米や「五百万石」「たかね錦」「若水」など多くの酒米の子孫品種にその性質が受け継がれていますが、「亀の尾」自体は害虫や化学肥料との相性が悪いなど近代の農法には適していないため、次第に子孫品種に取って代わられ栽培が行われなくなったようです。

しかし、「亀の尾」を使用して作った日本酒は素晴らしかったとの話があり、新潟県の久須美酒造が種子を譲り受け栽培し、復活した「亀の尾」を使用した日本酒「亀の翁」を1983年に醸造しました。

この復活劇が漫画「夏子の酒」のモデルになっているそうです。

 

味わいの方は、基本的に極端に突出した部分のない非常にバランスのとれた味わいが基本で、わずかに辛味と酸味が上乗せされているように感じました。

 

菊の司酒造は「菊の司」と「七福神」の銘柄が柱のようです。

「七福神」の方は酒米として山田錦や美山錦を使用したり、食用米のひとめぼれを使用しているという違いがあるようです。

実際に飲み比べをすると米の違いによる味わいの違いが分かって面白そうです。(果たして味の違いが私に分かるのかはおいといて)

食用米を使ったお酒もどう違うのでしょう?

それぞれ少量入った小瓶詰め合わせ(米の違い飲み比べセットや、精米歩合違い飲み比べセット)があれば良いのにといつも思うのですが。

 

 にほんブログ村 酒ブログ 日本酒・地酒へ 左矢印クリックしていただければ幸いです。
 にほんブログ村