地方は結局「若者」を排除して自ら衰退する | さかたのみかん

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みかん農家として独立したので、タイトルを変えました。
家業は相変わらず、肥料屋です。

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地方は結局「若者」を排除して自ら衰退する

「若者に活躍してほしい」は、ほとんど口だけ

http://toyokeizai.net/articles/-/161667

 

 

以前、このコラムに関してFBで投稿しましたが、農業界でも同じことが言えると思います。

 

実は私もその真っ只中にいるんだと後日痛感しました。

 

非農家である私がみかん栽培をできているのは、農家に後継者がいないためだけど、最初に始める際に農業委員会から結構強く言われたのは「周りとの協調性」。

 

これは結構重要で一人で産地形成はできないし、周りから応援してもらうことが技術面でもプラスになることは多くあります。

 

事実、昨年改植する際には多くの方の協力を得て実現できました。

 

しかし、そうじゃない人も多くいるのも事実です。

 

この場合よくあるのが、「俺の時よりも畑の状況が悪くなってる」、「俺とはやり方が違う」ってやつです。

 

そりゃそうですよ。

 

あなたよりも経験も少ないし、決定的なのは若い世代に面積が集中しているのに狭い面積の人と同じような管理はできません。

 

昔、一人で3町歩を栽培した時に思いましたが、大面積は小面積の積み重ねではないということです。

 

面積が広がれば当然生産量が増えますが、それまでできていた管理ができない部分がでてきます。

 

そこで大事なのが自分が何を目指して、どんなみかんを収穫したいのか。

 

そのためには絶対に外せない作業はどれで、後回しにしても良い作業は何なのかという見極めがかなり重要になります。

 

例えば、小面積の時は草管理もばっちりで通年で裸地状態みたいにすることができても、大面積だとそれはできないのが現実です。

 

だから機械化が必要なわけですが、それも立地条件などで限界があります。

まずはそのための資金が必要になるわけですね。

 

更に若い世代は現状打破のために新しい技術を取り入れることもやります。

 

自分が栽培していた時のやり方でやって欲しいなら貸し借りする際にそのことをきちんと表明してもらえれば、借りません。

そのそも人が違えば管理の仕方が微妙に違うのは当然です。

 

「上の世代が口出しするのは不安だから」というコメントをFBでいただきました。

その気持ちはよく分かります。

だから、お互いに話し合うことが重要だと思っていますが、それはお互いの話を聞こうという姿勢がなければ意味がありません。

 

新規で参入しようという側に「協調性」を求めるのならば、貸す側は「任せる」や「黙っておく」ということも指導してもらいたいものです。

 

当然ですが私も年齢を重ねれば、今の上の世代と同じ年齢になります。

 

その時に同じようにならないことを気をつけなければいけません。

 

人に教えたり、任せたりすることが自分でやるよりも難しいのはいつの時代も同じですね。