私の生まれた家は、太素塚という森の裏の平屋の家でした。


そこで昭和36年10月27日に私は生まれました。

 

父親は生れてきた子供が娘が二人続いた後、

 

初めて男の子である私が生まれたため、喜びを隠しきれませんでした。

 

夕方、産婆さんが私を取り上げた時、

 

父はその姿を見て男の子と知るや否や、

 

玄関の外に走り出て、両手を腰に当て仁王立ちし、

 

「ワッハッハッハッハーーーー」

 

と大声で笑ったそうです。

 

この話は、近所に住んでいた叔母から聞いたものです。

 

 

 

ぼくには12歳年上の姉がいます。
(14歳上だったかな⇒あとで確認)

ぼくが小学校に入る頃、姉は高校を卒業しました。 

 

そのお祝いに母が、今でいうパーティー、つまり食事会を開いてくれました。 

 

ご近所さんのお姉さんや従兄や従兄、その他親戚が集まった。

 

いつになくテーブルにはたくさんの皿が並びました。 

 

いろんな料理が出てきました。漬物や卵焼きもあったかな?

 

 あの頃、ごちそうなんて滅多に食べられませんでした。 

 

だから数少ない今でいうパーティ、食事会はとても強い記憶があります。

 

小皿に乗せられて最後に登場したのは、お皿に盛られたピンク色の薄い食べ物

 

クルンと丸く巻かれて楊枝が刺さっていました。 

 

ここから姉から聞いた話。

 

姉は大喜び。

 

「あ、ハムだーー!」と思ったそうだ。

 

 当時、ハムはとんでもないごちそうだったのです。

 

だって魚肉ソーセージだってそこそこごちそうだったんだから。

 

 姉は嬉しそうに、そのピンク色の食べ物を口に入れて思い切り噛みました。

 

 

 すると、驚きの噛み応えが!

 

 ガリッ!

 

と口の中で音がした。

 

 「あ、あああああ、ああああ」

 

 姉は驚き、そして失望しました。 

 

それは、よーーーく美味しく漬けられて、

 

薄く切られて綺麗に巻かれた赤カブの漬物だったのです。

 

 姉はその瞬間、「もうこんな田舎、嫌だ!」と思ったそうです。

 

 ガリッ!

 

先日、ゴールデンウィークに郷里の青森県十和田市に行ってきた。

中学の同級生の女性から連絡が来て、

 

同級生数人が同じく同期生が経営している店で集まるというので、

 

さっそく行った。

それからやはり同期生の経営するカラオケスナックへ移動。

地元の中学時代の同級生たちが楽しそうに歌っているのを、

 

僕は心地よく聴いていた。

隣に座っていたアキコがぽつりとつぶやいた。

 

 「年をとるって、いいね。」

その言葉が胸に染みた。

年を取ることを楽しみながら、いままでやろうとしていた夢を描くこと、を始めようと思った。

ずっと、やりたかったことを、やる。

ブログタイトル通りだ。

まずは、これまで書こうと思いながら書いていなかったことを書き始める。

 

僕が生まれ育った森、その裏路地にある平屋の木造の家。

名づけて「青い森の木造ハウス」について。


ずっと、やりたかったことを、やる。

それをみつけたようだ。