椅子に座っていられない程の腰痛に何年も悩まされ、どうにか人並みの筋肉をつけたくて始めたバレエ

 1年もすると、全く腰痛にならなくなった。いつしかバレエを踊りたい!ってなってがむしゃらにレッスンし、プロの舞台を見て、バレエを勉強し、バレエ用語を覚えた。


 ようやく先生の言ったことをその場で動けるようになってきた5年目

 仕事帰り歩いている途中股関節に激痛がはしり動けなくなった。かかりつけ接骨院にやっとの思いでたどり着き泣きついた。

 イケメン先生が股関節に詳しいドクターを紹介してくれて、そこで、股関節唇損傷、グロインペイン症候群。と、悪化したら手術です。そう言われた


 バレエで股関節に負担かけたのかな?もうバレエ出来ないかもしれない。悲しみしかなかった。

 そんな時に、気休めの遊びになればとスケートを始めた。あくまでも遊び。バレエ出来なくなった時の運動不足解消になれば、そんな軽い気持ちだった。


 でもイケメン先生バレエもスケートも辞めろ!とは言わなかった。いわゆるの電気治療とかより、鬼トレと言う体の使い方トレーニングを沢山してくれた。 

 うん?この原因バレエやスケートではないんだな。


 その後、色々な偶然から源ちゃん先生に診てもらう事になったが、そこの整形ドクターは、レントゲン見るなり、かなり酷い先天性臼蓋形成不全。リハビリ大変だけど頑張ってね!と

 源ちゃん先生は確かに普通じゃなく酷い。よくバレエやスケートやってるよ、でも運動しているのはいい。続けて。と


 その時、合点がいった

 子供の頃から踏切足は左、着地は右。だがふと左足に体重かけて体を支える着地になった時、必ず左足捻挫してきたのだ。

 単に左足が弱いのではない、ズレた骨盤股関節が体のバランスをとれないのだ。

 長年の歪みの蓄積が、限界に達したのがあの激痛の瞬間だったんだね。


 そうなのだよ

 忘れていたよ。

 

 練習すれば、他の健康な人と同じように動けて当たり前で、同じ運動して筋肉がついて、バレエもスケートも出来るようになると思ってた


 いやいや! 

 骨盤の形も悪ければ、大腿骨のハマりも悪い、背骨も肋骨も真っ直ぐじゃなく、これ急になれば脱臼よって言う骨のズレっぷり。

 そんな私が真っ直ぐ軸をとる

 片足に体重のせる

 脚の外旋内旋を自由にコントロールする

 そんなん、無理。無意識に自分のやりやすい筋肉でバランス取るだけ。


 普通の人のような順番で、普通の人のようにレベルアップしていく事は、私には無理なのだ!


 ようやくそれを理解した。


 だからやってはいけない、だから絶対無理。でもない。

 べつにプロや選手になる訳じゃないからね。私なりのやり方で今の体で出来る事をやればいいのさ。


 股関節の治療は源ちゃん先生に任せてある。先生は治す、治るって言うし、運動するなとは言わない。

 最初に比べたら、一般に股関節の悪い人ぐらい骨盤の歪みはなったらしい。治療続けたら、もう少し左右差が治るかな?


 私がやるべき事は、今の自分の状態をしっかり把握して、その中で正しく体を使って出来る事を探せばいい。出来ない原因さえしっかり見極めれば。


 先週レッスンしながら、ハッと気がついた。

 自分は普通ではない。

 故障者なのだ。

 忘れちゃダメだねー。そんな根本を。

 皆んなと同じ練習、同じ注意をやる事は出来ない。先生方は出来て当たり前の世界で練習してきた訳でこんな故障者の代替練習の仕方まではわからなくて当然。

 自分の練習は自分で考える。バレエ同様、スケートも全て実験。頭を使えば道は見えてくるはず

 

 焦らなくていいよ。諦めなくていいよ。続けている事それが今生で私に与えられた課題なんだから。