楊梅の滝を辿る | 6月なんよ

楊梅の滝を辿る

2024年8月24日

もう、昔の姿は無い。過去の残像を思い水線の側を懐かしんで歩く全くのハイカーだ。これでいいのだ。今は今でいい。
そういうことで、表比良。比良で(滋賀県下で?)一番の落差と言われる楊梅の滝。
三段合わせて76mということだか“三段合わせて”の箇所が、なんで一纏めにするのか微妙なのだが、三枚目の雄滝(40m級)は確かに特筆の滝だ、この三枚、どちらかと言うとハイキング的な観光滝だ。もっとも滝なので、まともにやったら危ないことこの上無いが、ハイキング的なアプローチをするにはオッケー。
この滝はリトル比良から発する滝川の水系に在り、滝川はタンヤマ谷と別れて獅子ヶ谷と名を変える。楊梅の滝はその獅子ヶ谷にある、三枚目の雄滝が右岸にある獅子岩を抱えて落ちているところから獅子ヶ谷という谷名なんだろう。
しかし、滝の上はなるい。小滝とかも出てくるんだが表比良のらしい寂びれた花崗岩の谷の風景だ。水質も微妙に良くない。やがてフラット小川程度になると、右岸から涼峠の山道が合わさる。ここまでで涼峠へと上がった。
標高は500mしか無いが、久々だし、これで堪能した。
 


雌滝
15mということらしいが、そこまであるようには見えないが・・・
楊梅の滝の基部ということで、周辺は人工物も多々混じる。

薬研滝
楊梅の滝の2段目滝。
下のCSスリットを入れて21mらしい(一つの滝と言えるかは微妙)

雄滝
40mらしい。これは見事な滝だ。
楊梅の滝の上段で、楊梅の滝の命名は足利幕府の将軍、足利義輝。と言うことは、その頃から観光滝だったと言うことだ。

涼峠
すずみとうげと言う。北小松側の峠で、コル状じゃなく尾根のピークだ。なのに見晴らしは無く、ちっとも涼しく無い。

涼峠の石碑
その昔、琵琶湖の港町であった北小松の集落にとっては比良の稜線を跨ぐための重要な通過ポイントであったことは想像がつく。

『街道をゆく』で司馬遼太郎が最初に訪れた北小松。かつては大集落を形成し、比良山系の麓に点在した村落につなぐ峠道が多くあったのであろう。

享保元年(1716)北小松村鵜川村との境界争いで示された「境相論絵図」

獅子岩
裏比良と違って表比良は花崗岩地質とわかる一品

登山道の滝見台から楊梅の滝
木が茂り過ぎで上の一部(雄滝)しか見えん。
ここから眺める限り直瀑やな。

 

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2024年リバーウォッチングの軌跡>> https://ameblo.jp/sakanaya39/entry-12865082110.html

裏比良(安曇川)、中間の図
https://ameblo.jp/sakanaya39/entry-11550067551.html