庶民のB級家庭料理ブログ(;^_^A
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口ノ深谷を跨ぐ謎の道を辿る
2023年8月13日
(1)シャクシコバの頭(1121)西南稜は口ノ深谷が明王谷本谷に出合うところから登り始めるのだが、実は意外と確りした尾根道で、Co600m手前のところで、奥ノ深谷のトラバース道(廃道)と交差しているのは知っていたが、ここ(交差点)から口ノ深谷を渡って先に続く道があることは知らなかった。 尤も口ノ深谷は幾度も遡行しているので、途中に山道らしきものが横切っていることは知っており、ここ(交差点)からその口ノ深谷徒渉地点にロープが垂れていることも分かっていた。
それは杣道みたくもあるし、登山道としての痕跡もある。その謎の山道は口ノ深谷を渡って何処に続くのだろうか?
いろいろ地図、地形図を引っ張り出して調べてみたところ、一つの線が見えてきた。
(2)大津市は琵琶湖の南西岸から南北に細長く広がっており、古代より琵琶湖の水上交通の要衝であったが、それより西の滋賀郡は志賀町のみで郡を構成しており、かつて渡来人が居住していた、これも歴史が深い地域である。
滋賀郡は2006年には平成の市町村大合併で大津市へ編入されて廃止になったが、それまでは大津市と滋賀郡は隣り合わせて境界線が引かれており、その境界線は比良山系の奥を跨いでいる。いわゆる表比良は滋賀郡であり、裏比良は大津市の領域にあたる。
その行政区の境界線が、奥ノ深谷からトラバースして口ノ深谷を跨いでいる謎の山道と重ね合わさっているのだ。憶測だが、これは境界ルートだ。
という事で、沢登りからは事実上引退しているが、まだ簡単な山なら登れるのでこの謎の道を辿ってみる事にした。
ここで口ノ深谷が合流
太陽がギラギラ照りつける白嵓の壁を見上げる
(3)シャクシコバの頭西南稜
白倉橋を渡って、登りだしからそれなりの山道が続いている。廃屋となっているシラクラヒュッテを横目で見ながら、急登を登り切ると獣捕獲用の檻があり、細い尾根道から一つ目のコルで下を見下ろすと7m級斜瀑が見え、遡行者のはしゃぎ声が聞こえる。その遡行者より先に口ノ深谷を横切ることになるだろう。7m斜瀑の上にもゴル滝、8m直瀑と続く訳だから、尾根もその様に急登を続ける事になる。Co600m手前でようやくフラットになると、その先に朽ちた道標が見えた。
これが境界ルートどの交差点だ。
西南稜はまあまあ使っているので、その指道標の存在は知っていたがその時は尾根から外れようは思わなかったが・・・
その道標が示す古の登山道の存在、その道標にある御殿岩にも興味を惹かれた。
道はハッキリある
一応、熊捕獲用らしい
比良にいんけど
登り口からたかだか150m上げただけやのに何故かしんどい登り道だった。
振り返ると初めて出て来た南比良生産森林組合の丸板。
これが平成28年で一番新しかった。
やはり古の登山道だったのかな?
しかし、道標にシャクシコバの頭は出てこない
2時間40分は中峠ね。
牛木場(牛コバ)約20分も気になる。大橋まで抜ける境界ルート(奥深トラバースルート)とは違う
反対側がテープで貼り付けられているのが気になる。方向的には今登ってきた西南稜なんだけど
(4)境界ルート
ここから南比良生産森林組合の丸板とピンクテープが彼方此方に付いていて登山道?も外すことは無いが、口ノ深谷の側壁は崩れまくってるので、道がない側面をトラバースして口ノ深谷を予定通り飛び石で徒渉する。対岸にも南比良生産森林組合の丸板か木に貼ってあるし、こちらにもロープまであった。
このロープは対岸の急尾根のコルまで張ってあり、このロープを掴んでコルに乗るのが今回の核心だったかも知れない。ここからは普通の尾根で、実はこれ、武奈ヶ岳登山道御殿コース上のP846から伸びる尾根の支尾根にあたり、この支尾根の始まりが巨大ボルダーの御殿岩だったのだ。御殿岩からP846に続く幅広の主尾根に乗る。この境界ルートにずーっと続いていた南比良生産森林組合の丸板は明らかに境界を意識しており、丸板の年が結構バラバラなので、常に南比良生産森林組合によりルートが維持されていると思わるる。因みに南比良生産森林組合は旧志賀町南比良にある表比良の森林組合で、裏比良にあった葛川森林組合は滋賀南部森林組合に吸収されてしまっている。
ロープが張ってある
明らかに南比良生産森林組合が境界をメンテナンスしている。
ロープが確り張られている
かなり急
境界杭があるが地形的にこれで行き止まりになるだろう
岩質は白嵓と同じ、
こんな秘境がまだあったとは
ここからはユルユルだ
なるほど面白かった
(5)武奈ヶ岳登山道御殿山コース
P846からは御殿山(1097)へのメジャーコースだが、この暑さで出会った登山者はトレランの1名のみだった。当然、武奈の西南陵は灼熱地獄なので止めにして、さっさと坊村へ下りた。大津市と滋賀郡志賀町の境界はP846から冬道上に御殿山から武奈ヶ岳(1214)へと続いているが、そこは記す必要は無いだろう。
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2023年リバーウォッチングの軌跡>> https://ameblo.jp/sakanaya39/entry-12782801226.html
裏比良(安曇川)、坊村の図
http://ameblo.jp/sakanaya39/entry-11550138582.html