APOCALYPSE / Satsuki | 安眠妨害水族館

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APOCALYPSE/Satsuki


1. REINCARNATION
2. APOCALYPSE
3. BURNING OUT
4. REVELATION

ex-RENTRER EN SOIのボーカリスト、Satsukiさんによるソロシングル。
フルアルバム「ECLIPSE」との同時リリースとなります。

最近では、ヨーロッパを拠点に活動中のSatsukiさん。
ライブ会場で販売されているパッケージ盤は、必然的に国内では購入が難しくなってしまいますが、配信も開始されているため、データ購入は可能となっています。
海外在住の知人に購入してもらったところ、2枚合わせて35€。
日本円にして4,500~4,600円くらいなので、価格設定は思ったよりも普通でした。

本作は、これからの指針になるような作品という位置づけ。
作曲を外注し、今までとは異なったサウンドアプローチに挑戦した意欲作となるのかな。
演説のような音声が重なったSE、「REINCARNATION」でスタートすると、歌モノは表題曲である「APOCALYPSE」から。
がっつりと激しくヘヴィーなサウンドで幕を開け、白さ、透明感を強調していた従来を知っていれば、確かに意表を突く楽曲に仕上がっていますね。

ただし、神秘的なコーラスが全体的に挿入されていたり、サビになると歌モノ風になっていったり、すべてにおいてSatsukiさんらしさを完全に塗り替えるものではありません。
RENTRER EN SOIが、幻想的な白系サウンドから、ハードな演奏も取り込み、変化を試みたイメージに近いのかも。
Satsukiさんの歌のツボは押さえつつ、ヨーローパのシーンでも受け入れられるようにカスタマイズしたといったほうが妥当なのでしょう。

「BURNING OUT」、「REVELATION」についても、重低音が効いている中で、メロディアスに展開していく部分も持たせたナンバー。
特に、「REVELATION」は動と静でガラっと聞こえかたが変わってくるという面白さがありますな。
邦楽特有の歌謡曲的なキャッチーさが薄れてしまいますが、もともとキャッチー性よりは全体的な世界観で持っていくタイプのアーティスト。
難解さが前に出たところで大きなダメージはなく、むしろドラマ性が増したことを武器にできそうです。

また、本作は"EPOCALIPSE"というコンセプトのもと、アートワークはSatsukiさんが自ら担当している様子。
「ECLIPSE」と合わせると1枚の絵になるという仕様で、どうせだったら両方手に入れておきたいところですよ。

11月には、待望の日本公演も予定。
ここではパッケージ盤も物販に並ぶようで、その際の販売価格はいくらに設定されるのだろう、というのも、なんとなく気になってしまいます。

<過去のSatsuki(砂月)に関するレビュー>
LUMINOUS
SYMPATHY
UPPER REGION