1. SeaStar
2. ZERO WAY
都内を中心に活動しているリベルの1stシングル。
ライブ会場で配布されていましたが、残念ながら、現在では予定枚数を終了してしまっているようです。
ハードな演奏に、キャッチーなメロディ。
同期を散りばめ、近未来的に。
音楽性としては、最近よくあるバンドということになるのだけれど、なんとなく気になってしまうのが、このリベルである。
その引っかかりの要因は、Vo.フミさんの癖のある声。
ハイトーンで、しゃくりあげるような歌い方をするので、否が応でも耳に残る。
言ってしまえば、"ヘタウマ"であるのだが、何度も聴いていると、この声、この癖でないと物足りなくなってしまうから、不思議なものです。
「SeaStar」は、演奏ではロックテイストを強めながらも、歌メロではポップさを押し出し、サビは煌びやかに仕立てたメロディアスナンバー。
間奏はハードに、サビではポップに、というメリハリが効いています。
ファルセットになる部分では、さすがにボーカルの細さ、弱さが見られるのだが、それを押し切ってしまうほどの勢いがあるので、悪目立ちしているわけではありませんね。
「ZERO WAY」は、ハードさに振り切れた構成。
ゴリゴリと唸るギターは、ヘヴィーな印象を与えるうえに、疾走感が常に意識されていて、スピードは落ちない。
ラストのサビへ繋ぐキメの部分で強引に聴こえるところもありますが、「SeaStar」で生み出した勢いを殺すことなく、全力で走り切ったイメージでしょうか。
演奏はかなり粗削り。
音のバランスも改善の余地はある。
ただし、結成して1年も経っていないことを踏まえれば、初期衝動の塊がここにパッケージされているとも捉えられるわけで。
まずは何を叫びたいのかを明確にし、スキルは後から追いつけばいい。
無料配布作品という位置づけなのだし、そのくらいの割り切りでやってみるのも、悪くはないのかもしれません。
入手困難になってしまったこともあり、もう少し成長したところで、再録してほしい。
スキルアップし、きちんとした音質で聴いてみたいですな。
もっとも、パッションという観点だけで言えば、これを超えるのは難しそうな気はするのだけれど。