- セカンドオピニオン/ギミック
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2. 試験管baby
3. [Me]dical
4. 五体不満足
ex-ヴィドールのギタリスト、アヤノさんを中心に結成されたギミック。
本作は、2004年にリリースされた1stシングルです。
アンドロイドなのか、クローンなのか、化学的に生み出された人間をテーマにしたコンセプチュアルな作品なのかな。
明確なストーリーが打ち出されているわけではないけれど、歌詞の方向性には統一性が見られるような。
デジタルなSEと、研究員のような設定での語りによる「-BIRTH-」から、間髪入れずにスタートするのが、「試験管baby」。
激しいかと思えば、ダークに沈むような展開になり、サビはメロディアス。
わちゃわちゃ、ぐちゃぐちゃしたシャウトの応酬は、初期のヴィドールを彷彿とさせる。
ところどころ強引ではあるのですが、コテコテ寄りのコテオサ感があり、2004年という時代を物語っていますな。
「[Me]dical」は、とにかくメロディアスに進行するナンバー。
切なさを際立たせていて、これは、なかなか好みな音楽性だな。
マイナーコードで、疾走感があり、きっちり歌モノとして仕上げている。
Vo.匠さんのミドルボイスで、歌いこなせるようなキー設定になっているのも考えられている。
この手の楽曲は、ハイトーンに抜けたくなるところですが、ボーカルのスキルが追いつかないと、苦しそうになってしまうだけ。
ボーカルラインは無理をせず、それが余韻を持たすような効果を生んでいるし、高音に抜ける気持ちよさは、ギターソロが肩代わり。
偶然かどうかはわかりませんが、チームワークも良さそうです。
ラストは、「五体不満足」。
こちらは、2曲目同様に、激しさと切なさの二面性を表現したといった構成に。
シャウトを使って激しく攻めたと思いきや、サビでは歌謡ロックの様相に変貌していきます。
ラストシーンでは、サビのメロディに重なるように、語りが入ってくるというコテコテバンドのお約束。
メロディを歌い終えると、急展開を促すようにシャウトが余韻をぶった切り、暴れ曲風の締め方となっている。
こういう、とらえどころのない楽曲をメインに据えつつ、「[Me]dical」や、各曲のサビで見せるようなメロディアス性を押し出していたと言えるのだろうな。
シングル曲っぽいのは、「[Me]dical」なのだけれど、それをタイトルとするわけではなく、ひとつの作品としての完成度を求めた。
残念ながら、「試験管baby」や「五体不満足」に、それだけのインパクトはなく、アルバム的に流れが良くなったわけでもないという意味では、試みは完全に伝わったわけではないのでしょう。
とはいえ、当時の流行の中で、自らはどの立ち位置に行きたいのか、という方向性は明確に示すことは出来ていたのかな。
ヴィドールから流れた人も多かったとは思いますが、おふざけ要素を少なく、音楽性としては踏襲しているといったところで、ハマる人はハマったはず。
匠さんが、ジュイさんレベルの歌唱力を持っていれば、歴史は変わっていたのかもしれません。