かってくれェ~ / Jin-Machine | 安眠妨害水族館
かってくれェ~/Jin-Machine ¥3,150 Amazon.co.jp 1.Anfang der Geschichte 2.救声 3.アルティメットジェラシー 4.うんち☆どっさり 5.会いたくなくて会いたくなくてふるえる 6.ビジュアル戦隊バンド麺 7.山賊王ワソピース主題歌 8.事故~JIKO~ 9.違法コピーしたら殺す 10.セーフティードライバー’`ィ(゜д゜)/ 11.RA・RA・RA 楽園イーグルス (BT.優しい背中) Jin-Machineの疑惑の1stアルバム。 確かに、前作「-MEMBER-」も、フルアルバムと銘打ってリリースされていたような。 感想としては、とにかく酷い。 あ、褒めてますよ。 お笑いバンドという原点に立ち返って、徹底的にネタ色を強めてきました。 「-MEMBER-」が、とりあえずアルバムの体裁を整えて、メリハリをつけた作品の集大成なら、本作は、ネタの寄せ集めとしてのベストアルバムといったところ。 過去の作品からの再録も多いですね。 そんなわけで、音楽として一貫性がどうのこうのみたいな聴き方をしてはダメ。 何を元ネタに、どのようなアイディアを詰め込んできたのかといったところを探っていくのが面白い。 どれが一番格好良いかと言えば、インストに「Anfang der Geschichte」になってしまうくらい、トータルプロデュースがお笑いに寄っています。 (ただ、「Anfang der Geschichte」は、インストとしては本当に格好良いと思う。) その中で、導入に「救声」を持ってきたあたりは、ズルいですね。 ヴィジュアル系の王道の演奏、ヴィジュアル系の王道の歌詞。 一見、何もおふざけがないように見えて、これが絶妙。 アルバムの実質的な1曲目に、バンドのカラーとは似ても似つかない楽曲を放り込んでくることによって、それ以降との落差が激しくなる。 コミックバンドは数多くあれ、ヴィジュアル系の持つ耽美的なイメージを逆手にとり、そのギャップを最大限に引き出そうとするアプローチ。 つまるところの、「前フリ」として効いているのです。 その他、ネタとして面白かったのは、「会いたくなくて会いたくなくてふるえる」ですかね。 ヒット曲としても、ネタとしても、一世風靡したJ-POPのフレーズを、堂々とオマージュ。 出オチかと思ったら、目の付け所も秀逸。 ヒップホップ調のラップの代わりに、DQNを意識したウザめの煽りが入ってくるあたりの面倒くささと言ったら。 あのジャンル特有の独特なラップと、B系DQNの相性って良いんだなぁ。 文字で書いてもわからないところではあるので、まぁ、一度聴いてみてください。 付属のDVD込みであれば、「セーフティードライバー’`ィ(゜д゜)/」も良いね。 ラルクの「Driver's High」が、そのまんま歌える曲構成。 ギターソロや、サビのクロスフェードなど、意図的に被せてきています。 DVDには、そのMVが収録されているのですが、クリップまで、まったく同じ構成にしてしまうとは。 本家が、アメリカで壮大なカーチェイスを繰り広げるのに対し、ジンマは、宮城の田舎道で軽トラの追いかけっこと、クオリティやスケールは10,000倍くらいは違いますが、要所要所のポイントは押さえていて、続けて映像を見比べたくなる。 必ずしも褒められる部分だけではないけれど、なんだかんだで笑いながら最後まで聴いてしまいました。 麺ネタ、ギャネタは、ちょっと出尽された感もあって、新鮮味は欠けるけれど、さすがだな、と。 知らなかったのですが、ボーカルのfeaturing16さんって、本職がお笑い芸人なんですね。 どーりで。 お口直し的に、ボーナストラックが用意されているのも嬉しい。 捻りのない、素直なアルバムタイトルも、ある意味、好感が持てるか。 何気に活動歴が長いバンドですし、注目を浴びつつある中でのアルバムリリースは、タイミングとしても良いのではないでしょうか。 仙台から全国区へ、ぜひとも飛躍してほしいものです。 <過去のJin-Machineに関するレビュー>-MEMBER-
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