VISUNAVI PRESENTS 関東酸欠GIGS@浦和ナルシス(2010.5.23) | 安眠妨害水族館

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オバンギャと初心者に優しいヴィジュアル系雑食レビューブログ

一言、疲れた(苦笑)

もともとオールあけという微妙なコンディションで挑んだわけですが、ドコドコ隙間なく畳みかけるラウド系のバンドが多いと、暴れようが暴れまいが、関係なく疲れますね。

別に、つまらなかったというわけではなく、少し、休憩的なバンドがほしかったという意味です(笑)


そんなわけで、横浜、千葉、埼玉と、なぜか都内を外して行われたびじゅなび主催の関東酸欠GIGSのファイナルに行ってきました。

ラウドな音楽性と、硬派なステージングを得意とするバンドがそろったイベント。

イベントの性質上、男ファンも非常に多くて、そこそこ埋まっていたように見えました。



ハルシオン


オープニングアクトとして参加した、北海道のバンド。

音楽性を一言で説明するなら、lynchが好きなんだろうなーといったところ。

硬派なステージングで、なかなか格好良かったです。

まとまった演奏で良かったけれど、もっと癖がある曲があってもいいかもしれないですね。

無難すぎるというか、インパクトは控えめだったので、良かったという印象は残っても、また見たい!まで持っていくには、もうちょっと個性が足りなかったかも。

とはいえ、特にアウェー感はなく、対バンが対バンなだけに、興味をもった人も多かったのではないでしょうか。



nil delete heads


見るのは2回目。前回はもっとセンスあるように見えたのだけれど、今回は普通だった。

煽りが多かったからでしょうかね。

割とよくある感じの曲をやっている暴れ系バンド、という印象で終わってしまったので残念。

たまに、「お!?」という部分はあったりするので、惜しい感じではありました。

FACTが好きなんだろうなぁ。

ラウドが基調なんだけれど、ちょっと明るい雰囲気のサビがヴィジュアル系ラウドには異色で、狙っていく方向性としては間違っていないと思います。



Hi:BRiD


自分たちでも言っていましたが、ちょっと今回の面子の中では浮いている感じがありましたかね。

衣装がエナメル素材でキラキラしているコテビバンド。

ラウドだけだと早い段階でお腹いっぱいになりそうだったので、そういう意味ではこの出順で正解ですよ。

音楽性的には、サビでポップになるShiverっていうイメージで、無機質で機械的なフレーズに同期音と無表情なボーカルが絡むという独特な雰囲気を持っていました。

サビで開けて、ポップ+メロディアスな展開になる曲が多い気がしたので、その辺は今の世代のファンにもとっつきやすくて良いかと。

マニアックな部分も、ベタでキャッチーなところもあって、なかなか好きでした。

会場限定のシングルも購入しちゃったよ。

対バンの中で異色だと、新規ファンを取り込むのが難しい一方、ライブの中では個性がより際立って見えるからラッキーな部分もありますね。

ボーカルさんの誕生日が近いということで、サプライズにケーキが!みたいなことをMCでやっていましたが、さすがにグダりすぎ(笑)



DEATHGAZE


あいちゃんが痩せた!とは聞いていましたが、予想よりはぽっちゃりしてました(笑)

転換中にPVを流しているなんて、飽きさせない工夫+しっかり宣伝もできて良いアイディアだと思う。

そして、ライブパフォーマンスもとても良かった。

さすがベテラン。ステージングも演奏も引き付ける力がありますね。

この手のデスヴォ系バンドの中では古株になりつつありますが、一辺倒になりすぎず、メロディのある曲や、終始ゴリゴリな曲、緩急のメリハリがあって面白い曲など、バラエティが相応にあるので飽きないで聴いていられる。

歌についても、べーシストから転向したとは思えない堂々とした歌声で、めちゃくちゃ上手いってことはないにしても、迫力のあるパワフルなボーカルでした。

バンドのレベルとしては、頭一つ今日の対バンからは抜け出ていると思うし、格好良かったです。



SKULL


見た目はナイトメア、曲はガゼットといったところでしょうか。

動員は結構あったみたいですが、二番煎じ感が強くて、特に印象に残らなかったなぁ。

メロディアスな曲では、結構独特なメロディを乗せている部分があって面白かったけれど、ちょっとボーカルさんの声は埋もれ気味だったので残念です。

演奏力もたいして目を奪われなかったな。

キメの後のフレーズが、みんなちょっとずつズレているんですよね。

ただ、ステージングは上手かった。

ステージを最大限に広く使っていたし、全体的な盛り上げをボーカルさんにまかせっきりにしてはいなかったですね。

音楽的には微妙な印象だったけれど、魅せる意識は全員が持っているバンドだと思います。



KYOKUTOU GIRL FRIEND


会場限定CDを昨日から発売していることもあり、動員はそこそこあったのではないかと思うのですが、さすがにトリだとお客さんが減ってしまいますね。

この日は、ギターのケッチさんがやたらテロテロ弾く曲が多かった気がする。

たまに走ったりはしますが、全体的に演奏は安定しています。

林田さんのオーディエンスを突き放したパフォーマンスも相変わらずで、よく動くのに無駄がない。

煽ったせいでステージングが崩れるなんてことはまずないですね。

格好良かった。

課題としては、セトリが違ってもだいたいいつも同じ印象のライブになっていることかな。

定期的に見る機会があったせいで、今日は何をするんだろう!っていうドキドキ感がどうしても薄れてしまう。

そういう意味では、今回のハコのように、ハコ自体のクオリティが低めだと、バンドとしての出来も物足りなく感じてしまうのですよ。

もうちょっとリスクを冒してサプライズを狙いにいってもいいレベルになってきたと思うのだけどなぁ。



多分、本来はこれで本当にイベント終了だったのだと思いますが、お客さんがまったく帰ろうとせず、アンコールが鳴りやみませんでした。

2回くらい、ライブハウス側から追い出しの放送があったのですが、結局、Tシャツに着替えた極東メンバーさんが再登場。

「縄と拡声器とヒロイン」を1曲だけ演奏して、本当の終演を迎えました。

やー、最後はテンションが上がった。諦めも少しあっただけに、出てきたときは嬉しかったですね。


全体的に、ハズレなバンドはひとつもなく、どのバンドも見どころがあってよかったです。

しかしながら、格好良い!とは思うんだけど、また来たい!とまでは思わないバンドが多かった。

クオリティの高いイベントだったことがわかるだけに、ジャンルとしては、ラウド系・デスヴォ系っていうのは少し好みとはズレるんだなぁ、というのが浮き彫りになったってことですね(笑)

もう、本当に個人的な好みの問題ですけど。

今度は、歌モノ中心のバンドのイベントに行ってみようと思います。