氷床済世イデア@高田馬場AREA(2010.4.21) | 安眠妨害水族館

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オバンギャと初心者に優しいヴィジュアル系雑食レビューブログ

「Planet CHILD Music presents『氷床済世イデア』」に行ってきました。

平日なので無理だなーと思っていたのですが、奇跡的に有給を使えることになりまして。

年に数回とれるかとれないかの有給を、マイナーバンドのライブに使っていいのかって話ですけど(笑)



春紫苑


初見でしたが、かなり楽しみにしていたバンド。

まだまだ相当マイナーですが、喪服時代のシドのような、昭和歌謡路線の歌モノが中心で、かなり好みでした。

ボーカルさんは、アンカフェのみくっぽいルックスで、歌が上手かった。

メンバーさんがみんな華がある感じなので、曲も歌も良いから、場数こなせば売れそうな気がします。

ただ、現段階ではステージングはまだまだですね。ちょっと、表情が硬い。

世界観重視にも、煽って盛り上げてっていう方向にも持っていけそうだけど、ちょっと中途半端になってしまっていたかな。

経験を積んで、自信がついてきたら化けるバンドだと思います。

久々に、原石を見つけた!って気になった。見守ってみたいですね。

デモ音源が売っていたので買ってみました。



レインマン


無料ワンマン以来、2度目のレインマン。

相変わらず暗くて、救いのない音楽。アンミュレが好きな人は気に入ると思います。

イベントで見ると、暗さの中にもバリエーションが出せてきていて、メリハリのある構成だった。

このバンド、メロディラインの音域が極端に狭いのが特徴ですね。

お経を唱えているような、独特の歌メロ。

たまに、コードの音程とズレている歌メロを乗せているのがとても気になるんですが、これって気持ち悪さを出す意図的なものなんですかね?

シーンに媚びてなくていいですね。こういうバンドは貴重ですよ。

ギターさんが告知をしたあと、ボーカルさんが同じ告知をしていたのに、誰も突っ込んでいなかった。

二度手間!(笑)



爽やかアレルギー


もっとキワモノ系を想像していましたが、昭和歌謡系に、最近のノリをとりいれたようなお洒落なバンドでした。

この日をもって活動休止なようで。

歌が上手かった。演奏も、地味だけどベースの人が独特の動きをしていて面白かった。

ヴィジュアル系っぽくない歌い方だな、って思ったら、もともとヴィジュの畑出身じゃないみたいですね。

途中、機材トラブルで集中力が切れてしまったかな、というところはあるんですが、堂々としたステージだったと思います。

「螺旋」という曲が、とても好みだったな。おつかれさまでした。



ドクターモルモット


短期間で、また見ることになったドクモルさん。

ボーカルがステージを広く使っていて、ダイナミックな動きでした。

見た目は、小さい団長(NoGoD)って感じですかね(笑)

ここまでのバンドに比べて、経験値が違うなっていうのは見てわかりますね。

鍵盤ハーモニカを使ったり、フライパンを打楽器にしたり、面白い工夫が多い。

曲も、メロディアスだけどピコピコの要素もあって、なかなか良いです。

曲を覚えたらもっと楽しいだろうなと思ったので、CDを買ってしまいました。



M


この日、アルバムが発売ということもあってか、動員は一番多かったように思います。

MCでアルバムのことは全然触れてなかったけどね。

相変わらずのムックさで、曲はやっぱり好みだな。

そうそう。この間見たときに感じた違和感があったけど、それがはっきりした。

このバンド、いつもワンマンのアンコールみたいなノリでライブをする(笑)

いや、熱くていいと思いますが、「手をつなげば、相手の心がわかるから!」みたいなことをイベントで言われても、こっちはまだそこまで感情高ぶってないんですけど!っていう(笑)

本当にワンマンや、トリのときとかはいいのだろうけど、初心者が多いイベントもあるだろうから、場に合わせるっていうスキルも必要かもしれませんね。

全力投球なところは評価できると思います。



THE VELVET


ベテランだけあって、安定したライブをやってくれますね。

この対バンの中だと、ちょっと勢いに欠ける部分はあるけれど、音楽性にあった雰囲気モノのステージング。

曲を覚えてきたこともあり、だんだん良さがわかってきました。

アダルトでムーディーな曲構成と、小道具を使った雰囲気作りが持ち味。

爆発的に売れたりはしないだろうけど、細々と長く活動してくれればいいと思います。

あとは、見た目以上のインパクトが、曲にもほしいところ。

MCらしいMC、この日はやりませんでしたね。



トーマス


「涙色ラボラトリー」を久しぶりにやってくれたのが嬉しかった。

ちょっと前の定番といったセトリでしたね。

ステージングにも迫力が出てきたので、かなり楽しかったです。

ドラムが機材トラブルになったこともあり、滅多にやらないMCコーナーがありました。

ボーカル昌孝氏が喋るのが苦手ということで、ベースのずんさんにバトンタッチ。

ひたすら、ステージドリンクがドロリッチだってことをアピールしてただけでしたが(笑)

演奏はだいぶ安定してきてると思うし、一方で暴れ方もどんどんエスカレートしてるので、もうちょっと伸びるんじゃないかな、と期待しているバンドです。



My heaven's luck sisters


前回、初主催のときに比べてかなり良かったです。

この日は、歌モノを最初に2曲持ってきて、喉を酷使するデスヴォ系の曲は後半に固めていたので、歌モノで声が出なくなるってことはなかった。

そして、今まで、ボーカルのBoyさんは、間奏とか、歌い疲れたところで、表現が途切れちゃう節があったのですが、それも解消されつつあったと思います。

全身で歌っていた印象。曲中に集中力が途切れなければ、もともと世界観があるバンドなので、強いですね。

トーマス動員で入ったバンドギャルたちも、終演後、マイヘブの話題ばかりでしたよ(主に下半身の話題でしたが)。

ボーカルと上モノが録音のコーラスと打ち込みに頼っている部分があるので、そこはちゃんと1曲歌いきってほしいと思うし、ギターももっと目立つことやってもいいような気もしますが、3、4回見た中で一番印象が良かったライブでした。



平日だったのがもったいないほど、質の高いイベントでした。

最近、運よく楽しいライブにばかり行けている気がするんですが、ここまで、全部見て良かった!っていうライブは珍しい。

収穫は春紫苑。

ぜひ、もうちょっと成長したころに見てみたいです。

レインマン、マイヘブも個性が伸びてきましたね。

この中から、次のシーンを作っていくバンドがたくさん出るといいなー。