家族、子供達との時間も終わり、帰り道の電車の中にいる。


みんな、大きくなった。

だけど、思った程ではなかったな。

私の娘達だった。


久しぶりに皆に会えて、嬉しかった。

安心した。



みんなと一緒にいる間、さぞかし楽しい時を過ごせたのかと言えば、そういう訳でもない。


イヤイヤをする長女にイラついたり。

気を引きたくてわざと怒られるような真似をする長女を叱ったり。

泣き止まない次女を必死にあやしてみたり。

妻の父にビールとつまみを勧められては妻に呼び出しをくらってあっち行ったりこっち行ったり。

父親のお酒に付き合い。

母親には気を使い気を使われ。

お出かけ先で妻の自分勝手な要求にブチ切れて大喧嘩したり。


なんか、とてもとても疲れた。


やっと帰れる。

やっと休める。


でも、帰りたくない。




妻は相変わらずだなと思った。

可愛げがない。


意地っ張りで、プライドが高く、いつも一言多くて、自分が人の上でなければ気が済まず、説明下手で、負けず嫌いで、自分が出来る事は他人にも出来て当然と思ってるし、すぐイライラし始めるし、本当に腹が立つ。

もっと大らかな気持ちを持ってほしい。



いつも感情的で人を振り回す。


こちらが嫌な気持ちになり、指摘をすると逆ギレ。

言い訳をして、自分の落ち度を認めようとしない。


私がキレて地元に帰ろうとすると、今度は取り乱して泣いて、あなたの方が大人なんだから一歩譲って私を許してよ、と来たものだ。


呆れて物も言えない。

しかし放ってもおけない。



私も私だが、妻も妻だ。

我々は本当に似たもの同士だ。


妻はいつも、

『私達は相性が悪い。』

と言う。


これに対して私は、

『それを擦り合わせて行く事が夫婦だと思うし、これからの為なんじゃないの?

お互いの欠点を理解しながらも、自分が引いて、歩み寄る事をしていく事が大事なのであって、相性という言葉で片付けるのは良くないと思う。』

という。



しかしどうやら、女性というものは、こういう時、私が言うような正論、合理的な発言などが欲しいのではなくて、

『そんな事ないよ、僕が悪かった、愛してるよ、二人で上手くやっていこう。』

と言って欲しいようなのだ。


でも私は、そういう言葉が咄嗟に出てこない。

いつもここのすれ違いで喧嘩になる。




長い長い喧嘩の末、とうとう妻が耐えかねて、私にどんな事を言って欲しいのかを、私に直接伝えてくる。


そして私は、ようやく妻の本心を理解して、最終的には私が譲り、仲直りをする。

毎回このパターンだ。




ちなみに私達が喧嘩をしている間、長女は、

『ねぇ、喧嘩をした後は、仲直りのギューだよ!』

『ねぇパパ、ママにごめんなさいしなきゃダメなんじゃない?』

『パパはママが嫌いなの?』

『〇〇ちゃんはパパとママが大好き!』

などと、一所懸命に私達を仲直りさせようとしていた。


健気だ。




まぁ、妻には感謝しているし、良い所がある事も分かってる。

妻がこのような女性であるという事を、私は受け止めていくしかないと思ってる。




私の価値観として、許せる発言と、許せない発言がある。


いつも妻は、私的に許せない発言を連発しては、私が怒るというのを繰り返している。


しかし夫婦というものは、許せる、許せない、という価値基準ではなくて、

『許すしかない』

というものなのだと、最近は学習した。


許すより他にないのだ。


家庭があり、子供がいるから。

今日まで二人で頑張ってきたから。



最後には一つにまとまらないと、家庭は終わる。


私も、妻も、家庭を終わらせたい訳ではない。


きっと世の中の夫婦も、こうやって、喧嘩をしたり、仲直りをしたり、離婚を考えたり、相手を思いやれなかったりして、それでも尚、

『許せない事を許しあいながら必死にやってきた』

のだろう。


まぁ、離婚する人も一定数いるだろうけど。



いずれにせよ、1週間の滞在が終わった。

私は自分の家に帰る。

妻と子は実家に残り、私の回復を待つ。


長女は、

『みんなで一緒にパパのお家に帰ろうよ。』

と言う。

寂しいもんだ。



ちなみに私は、自分的には、適応障害はかなり回復してきたと思っていたのだが、妻的には、

『思ったより回復していなかった』

らしい。


もう分からん。



Amazonプライムセールでアウトドアギアを色々を買ったので、家に帰ったらそれらで遊んで、また時を過ごそう。



みんなが帰ってくる11月まで、あと4ヶ月もある。

長い。


でも、また続けていく。

可愛い子供達の為に、早く病気が治るよう、無理をせず、しっかり眠って、適度に遊んで、ストレスをためない生活を心がけるのだ。


頑張ろう。

この内容で頑張るっていうのも、おかしな話だが。