枕元に、ノンタンの絵本がある。
娘を腕枕しながら、読んであげるのだ。
娘が眠ってしまったら、一回、娘をぎゅっと抱きしめて、その後、そーっと腕枕した腕を外す。
そしたら、私も眠る。
たまに、私が耐えられなくて、先に眠ってしまう事もあった。
そういう時は、
『起きてー!』
と起こされる。
『あー、ごめんね〇〇ちゃん…もうお父さん、すごく眠いから、頑張って読んであげるけど、途中で寝ちゃうかも。そしたら、また起こしてね。』
そう伝えて、また絵本を読み始める。
最近、ハンモックで寝るのにも飽きた。
やはり結局は、普通にベッドで寝た方が快適だ。
疲れも取れるし。
ハンモックも、普通に熟睡出来るんだけど、日によって気温が変化するので、温度管理が難しい。
私は2種類の寝袋を持っていて、寝袋のインナーも2種類ある。
加えて、フリースのパジャマと、綿のパジャマを使い分ける。
これらを組み合わせて、その日の気温に適したセットをした上で寝るんだけど、このセッティングが上手くいかないと、朝方3時頃に、寒くて目が覚めてしまうのだ。
また、快適に眠っていたとしても、5時には目が覚める。
外だから、太陽光で自然と目が覚めてしまうのだ。
一応、ハンモックの上にタープを張ってはいるが、やはり、寝室の遮光カーテンには及ばない。
なお、現在のハンモックのセッティングは、このような具合だ。
もっと大きなヘキサタープが欲しくて、焚き火可能で遮光性の高い、TC素材のやつをポチった。
そのうち届くだろう。
娘をハンモックに寝かせて、ゆらゆらしたら、きっと喜んでくれるだろうな。
帰ってくる頃には、もうノンタンよりも難しい絵本の方が良くなってるかもな。
このベッドで寝ていると、朝まで目覚める事なく、スマホのアラームが鳴るまで熟睡していられる。
以前は違った。
下の娘が泣いて、ミルクを作りに起きる。
あるいは、妻がおきて、母乳をあげる。
そうこうして、親が動き出した気配を察知して、上の娘が起きる。
その娘を、もう一度寝かしつける。
アンパンマンか、もしくは、ノンタンの絵本だ。
それ以外のお気に入りは、コロちゃんはどこ?とか、ぎゅーって大好き、みたいな仕掛け絵本も好きだった。
あの触れ合いが遠くなってく。
私の1ヶ月と、娘の1ヶ月では、比較にならない程の時間のずれがあるように思う。
私の腕の中にいた娘は、私のいない所で、どんどん大きくなり、成長していく。
なんかちょっと、インターステラーみたいでかっこいいな。
私の宇宙では、私はほとんど変化もなく日々を過ごしているが、娘の宇宙では、時間はどんどん先に進んでいくんだ。
離れた親子は相対性理論だったんだ。
これは新たな発見だ。
まぁそんな冗談は、別にどうでもいい。
誰も私を起こさなくなった、この快適なベッドで、今日も朝まで眠ろう。
ノンタンといっしょに。