右腕の骨折はだいぶ良くなり医師から「もう何やってもいいですよー」と言っていただき5月から職場復帰です。

余談ですが、今回から担当の医師が代わりました。

今まで若いイケメン先生で少し残念だったのですが、新しい先生も若いイケメン。

ここ、オーデションがあるんか?


職場は介護なので「3ヶ月の間で変化はあったかなあ、みんな(利用者さんのお年寄り)大丈夫かなあ」と同僚に復帰の報告をかねて聞いてみると。


「Tさん、Nさん入院したし、   Hさんはお空に」


あああ、Hさん。かなり認知症が進んでました。

休職する前から食事、水分がとれなくなり寝たきりではないけど傾眠が増えて心配していました。


Hさんはかわいいおばあちゃんで、年長者に対して「かわいい」とは失礼だと思っていり私ですが、かわいいのです。

カチカチ山の絵本が好きで「カチカチやまー」と言いながらページをやぶくので補修に苦労しました。


オムツの中の排便を触ってしまい、汚れた手を「何これー!紙(ティッシュ)ちょーだい!」と大騒ぎ。

タイミングよくトイレで排便できたらそれを見て「誰がしたのー?」と大騒ぎ。


そんなかわいいHさん。

生活保護で身内の面会などありません。

時々

「ビール持ってきて!」

「呑みな!」

「いくらなら払える?」

など威勢の良い声ではっきり言う事があります。

Hさんは若い頃は飲み屋を経営し子どもも3人いるがそれぞれ父親は違うとか。

施設長は常に娘さんの名前をHさんとの会話にからめて連呼していましたが私が聞く限り反応はなかったです。


音沙汰もない娘さんの名前を言われて少しでも思い出したら、それこそ残酷では?と思ったのですが。


Hさん、食事が進まなくなり介助しても食べなくなりウトウトする事が多くなり、

人間は食べなくても良い、飲まなくても良い状態になって終わりを迎える準備をしているんじゃないかなあと、どこかで聞いた事を噛み締めています。



同僚から

「Hさんは老衰だって」

との言葉に


ああ、やっと何にも心配しなくていいね。

店や、子育てや、

絵本もやぶいていいし

ウンチ触っちゃっても「うわー!」「何やってるの!」なんて言われずにあっと言う前にキレイになってるよ。

あ、ウンチしなくても良いかも。


貴女の人生は、私にははかりしれません。

幸せだったか、後悔したのか。

終わりは

幸せだった?

私の事は記憶にないかもしれないけど

貴女の生きた記憶は私にはあるから。