三沢で目覚めた今日は、所用で実家に立ち寄ってから青森市内にあるマイスタジオへ。
「青森出身」というと「雪すごいでしょう?寒いでしょう?」と言われることが多いのですが、寒い方はあたっていますが、雪の方は少し違います。
日本海、太平洋、陸奥湾(青森湾)という3方を海に囲まれた青森県は場所によって気候も異なっていて、降雪量も全く異なるのです。
今日は典型的な空模様だったので移動中の写真を並べてみることにします。
 
まずは晴れ渡る青空の写真。実家、南部町付近の国道4号線です。この辺りは「県南」と呼ばれ、ざっくり言うと太平洋側に位置しています。

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周囲に多少の雪が見えるものの、ご覧の通り積雪はほぼゼロ。
数年に1度、ドカッと降ることもありますが、通常はとても「雪国」と呼べるような状況にはなりません。
 
そこから車で1時間ほど走ると徐々に歩道の雪も増えていき…

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やがて国道に「轍(わだち)」が現れます。

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さらに北上を続け国道4号線を左折し、青森市内へのショーットカット「みちのく有料道路」という、雪道走行未経験者が冬に通行するのはほぼ不可能な有料道路に入ったあたりから景色は一変。「これぞ日本中の皆さんが想像する豪雪地帯青森!」という光景が広がっていくのです。

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「なぜこれで通行禁止にしないのか?」と思うようなホワイトアウト状態を何度か経験しながら区間の終わりに到達するとそこは青森市。
人口30万人規模の都市としては世界一の降雪量を誇る県庁所在地であります。

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亡くなった父がかつて僕に言った「要するに津軽地方(青森市を含む地域)は冬に雨期があるんだよ」という言葉がわかりやすい説明かも知れません。
 
同じ青森県民でも、県南居住者は雪道の運転が苦手な人も多く「冬に津軽方面に車で行くのは怖い」という声をよく耳にします。このような気候の違いは、当然生活様式の違いとなり、それはそのまま文化の違いとなります。この2つの異なる文化の存在こそが青森の最大の特徴であり、魅力なわけです。
(それによってこれまでに様々なドラマが生まれてきたわけですが、それについては過去のエッセイ「津軽と南部」をどうぞ)
 
「青森は雪国」という誤解。
日本中、世界中に同じような誤解が溢れているんだろうなと思うと気が遠くなりますが、1つ1つ学んでいくしかありません。
 
今も降り続ける雪。予報によればこのまましばらく降り続けるとのこと。
明日、駐車場から車出せるだろうか…。
 
 
※写真の撮影方法について
iPhoneをダッシュボードに固定して「Siri」でカメラ起動。
Apple watchを利用してリモート撮影しています。
安全面には十分配慮していますのでご安心を。