映画「告白」を見た。

お見事!


全く明るい話ではないし、ハッピーエンドでもない。特に何かメッセージを受け取ったわけでもないが、とにかく爽快な気持ちで映画館を後にした。


登場人物それぞれの告白、という独特のスタイルで進行していく物語。
常に想像を超えていく展開。
とにかく最後まで「こりゃあ面白い映画にあたったぞ」という興奮が冷めずに終わった。

「ルナシーは誰なのか?」
「本当に彼女はバッグを置いてきたのか?」
など、見終わった後にこちらの想像をかきたてる作り方も憎らしいほどだ。


冒頭に「特に何かメッセージを受け取ったわけでもない」と書いたが、「半端なフォローなど一切ないほうが映画は断然面白い」というのが僕が勝手に受け取ったメッセージだ。
R15に指定されたのは、そのグロいシーンだけが理由ではなく、その遠慮のない心理描写のせいだと思えた。


エンドロールが終わるまで、誰一人客席を立たなかったのもめったに見ることのない光景だった。
学校が舞台ということで、映画に何かしらの教育的教訓を求めて来た人はその救いのなさに打ちのめされたことだろう。


松たかこはもちろん、登場する役者も素晴らしい。
できれば予備知識のないまま見ることをおすすめします。
グロが苦手な人、ハッピーエンドな映画がお望みの人はキツいかも。


文句なし。
ここ数年でのベスト映画。